Total Pageviews

5/31/2015

強く、丁寧に指導し、安心感を生み出す「心・技・愛」

昨日、埼玉県の豊岡高校に招いていただき

『英語発音「超上達」特別講座』

と題して、体育祭の翌日の土曜午後にもかかわらず頑張って参加してくれた高校1~3年生24名に、2時間マララさんのスピーチの暗唱、2時間テイラースイフトのYou belong with me の歌いかた、を計4時間コーチさせていただきました。

当然、最初は緊張していたようですが、徐々に慣れてきて、また個々のキャラクターもすこし見えてきたので、私も手探りしながら徐々に指導の「圧」を強めてゆき、中盤ではマイクを回してYou belong with me を1行ずつ歌ってもらい、それにコーチする、ということもできました。(グルグルではなく、一斉指導。みんなにアドバイスを聞かせるため。)

初対面の私が言うことにもかかわらず、みんなが聞いている状況でひとりで(1行)歌う、という指示にみんなが従う雰囲気を作り出せたのはよかったと思います。

この(見方によっては)「無茶」な指示が通ったのは、指導者である私が自分の声でわかりやすく、ゆっくり、モデルを示し、歌えなかった場合にも丁寧にフォローしてそれなりに歌えるようにしてくれる、というある程度の安心感を持ってもらえたからではないか、と考えています。

ネイティブの録音音源だけに頼ってしまうとこれは難しいでしょう。

マララもテイラーも最後は30~40分くらいはグルグルをして、どちらもそれなりに「できた感」を持って終えられたのではないか、と思っています。

以下、参加してくれた生徒の声です。みんな、お疲れ様!


  • 普段の授業では、リズム感の練習などはやらないので、新鮮味がありたのしかったです。
  • いつも読んだり言っていた発音が違っている単語があることに気が付きました。今日の講座で、正しい発音がわかったり、一曲歌える歌が増えました。楽しかったです。ありがとうございました。
  • 曲の練習がかなり難しかったです。(テンポや発音) でも、英語の発音を直すことは、将来の私の進路に必要なので、もっと英語の発音を矯正したいです。
  • 将来、英語を話すことが必要な職につこうと思っていたのでこの講義に参加したのですが、正しい発音や読み方のリズムなどが詳しく学べたり、授業ではなかなかできない一対一の教えをしていただけて良かったです。
  • 自分は正直英語が苦手できらいだったのですが、しゃべれるとかっこいいという気持ちがあり参加させていただきました。自分がかっこよく発音できるか不安だったけれど、靜先生のご指導でかっこよく発音できました。かっこよく発音できる自分にもおどろき、本当に参加してよかったなと思いました
  • 英語に興味を持っていたのでとても楽しかったです。今までしていた発音は間違いだった、ということもわかり、非常に勉強になりました。歌を通して英語の発音に注意するのはとても難しかったです。でも、しっかりリズムと発音がりかいできると、楽しく取り組むことができました。この講座に参加することでより一層英語への興味が増しました
  • 英語が苦手という理由で参加をさせていただきました。ですが、今回の講座は本当に楽しくて充実した4時間でした。参加してよかったです。
  • 歌を歌いながら発音を意識するのは難しいと思いました。先生が言っていた歌と照らし合わせて音節を意識するというのを今日から確かめて、ためそうと思います。4時間の発音でアゴが痛くなったので、次からはそうならないよう、今からやっていきたいです。本日はありがとうございました。
  • 自分はよく英語に触れる機会(音楽、PCゲーム、洋画等)があり、英語の発音は多少自信があったのですが、今日の講座を受けて改めて英語の発音を練習しようかな、と思える授業でした。今は音楽部で“Seasons of Love”という曲をやっているので練習に役立てていきたいです。
  • 将来的に英語が必要な職業なので、the とか I'm とかを注意して発音に気をつけていければと思いました。これからの授業でも発音などに注意しながら受けていきたいと思いました。私は音楽部なのでとってもTaylor Swiftの“You Belong with me”は役に立ちました。
  • マララさんのスピーチは難しい単語が多かったのですが、先生が一つ一つ教えてたのでわかりやすかったです。テイラーのは本当に楽しかったです!(歌詞はちょっと切ないけど・・・。) 英語の歌ははやくて苦手でしたが、今後はおんせつに気をつけて、もっと色んな歌をうたえるようにしたいです。
  • 単語の部分部分の発音・アクセント・感情の込め具合が分かりやすかった。歌は、内容的には面白く、フレーズの繰り返しなどもあってよかったが、あまりにもテンポが速すぎてどうしても発音やアクセントに集中できなかった。個人的には、もっとスローテンポでかつ発音・アクセントのつけ方がしやすいものの方が良いのではと思った。
  • とても分かりやすく、英語の歌がかっこよく歌えるようになった。良い発音を習慣付けて、歌のほうに集中してもよい発音でうたえるようにしたい。また次の機会があれば、ジャスティンビーバーのboyfriendを教えていただきたいです。
  • 自分が思っていたよりも発音や言葉の強弱が難しかったです。自分の英語発音を振り返ることが出来たので良い経験になりました。英語の歌をもっと歌えるようになりたいです。
  • 短い間でしたが、英語の発音やリズムなどを一人一人ていねいにおしえてくれてありがとうございました。最初は緊張してしっかりと発音ができなかったけれど、靜先生が細かく指導してくださったおかげで、一つ一つ発音が丁寧にできたと思いました。この事をいかして、これからももっと発音が上手になるように練習していきたいです。ありがとうございました。
  • 自分が好きな歌で、よく聞いていたけど、発音や、どこでどのフレーズを歌うのかわかっていなかったので、今回の講座で歌えるようになってよかったです。英文も今までは th の発音をあまりできていなかったのに、今回でしっかりと身につけることができたので、よかったです。またこのような講座があれば参加したいです。
  • 今まであまり意識したことのなかった発音を正しく知ることができてよかったです。これからは発音に気をつけていきたいと思いました。そして英語の歌を聴くなど、英語にふれる回数を増やしていきたいと思えました。
  • 一人一人発音しっかりみてくれるのでうれしかったです。できるまで正しいアドバイスをしてくれるのでしっかりできました
  • 今回の講座でより英語への興味が湧きました。楽しく学べるというのは、本当に大切なことだと思います。4時間という時間は長かったですが、もっと学んでいたい!という気持ちになれました。もう一度学ぶ機会があったら、参加しようと思います。
  • 今回の講座を通して、英語が好きだったのがより好きになりました。手を使ってしゃべるのは、発音の練習をするときは恥ずかしい。けれど、分かりやすいな、と思いました。大学の先生に教えてもらえて、靜先生に教えてもらえて、よかったです。
  • 英語の発音や、スピーチが苦手だったが、この講座を受けて話すコツが掴めた。授業の内容もとても楽しかった。また同じような講座があったら参加したい。
  • 自分は今まで英単語の一つ一つの発音を意識して発音することは授業くらいしかなかったのですが、今回の講座を受けて、「英単語は意識することではじめて英単語というものになるんだなぁ。」と思い、自分も、授業だけではなく、日々の勉強にも発音に気をつけて勉強していきたいと思いました。次回、このような機会があれば、ぜひ、参加させていただきたいと思いました。
  • 前は、英語の発音などあまり意識が少なかったのですが、今回の講座でもっと発音よくしたいという気持ちが強くなりました。
  • 私は今まで英語の発音は他の人よりまだ良いほうだと思っていました。しかし、今回の特別講座で発音やリズムの改善するところが多く見つかって今までの発音はダメだったんだと思いました。 th や v 、w をよく間違えて、英語の授業でもここをちゃんと発音しようと思いました。また、曲ではリズムもちゃんとしないといけなかったので、今回の授業で学べてよかったです。楽しい講座でした。

5/28/2015

高校生に発音指導

明後日は久しぶりに高校生に発音指導できるので楽しみである。

教材はマララのスピーチとテイラー・スウィフト。

unless motivated

発音改善は、本人のやる気がないとダメだね。フォームの改善と同じなので、意識しなければ無理。

やる気がないところに、いくらピコピコハンマーで叩いても、意味が無い。

ピコハン、持っていきます

今日、学生からリクエストがあったので、板橋の教室にも今度ピコピコハンマーを持っていきます。待ってろよ。

5/27/2015

胃カメラと英語教育研究

とてもじゃないが、胃カメラなんて呑めない。全身麻酔しない 入眠剤を使ってもらわない 限りは無理である。そういう意味で、胃カメラは obtrusive なデータ収集道具の極致である。

英語教育研究のデータ収集は胃カメラのようなものはよくないだろう。普通の授業をやっている中で、なんとなくデータがとれる程度の、unobtrusive なものがよいと思う。

データ収集自体が、直接の学習活動にならないようでは、参加してもらう生徒・学生に申し訳ない。

授業をやりながら記録をとり、それが研究データになるのが理想である。

5/26/2015

丁寧に指導を

やっぱり、丁寧に指導すると、確実にそれだけうまくなりますね、と実感。

あたりまえですが。

一斉でもそれなりにうまくなります。

グルグルならもっとうまくなります。

ピコハン、復活!

関大時代は、送別会で学生から記念品としてもらうほど、私の代名詞になっていた「ピコピコハンマー」。

研究室の外に貼ってある(関大院生が作ってくれた)ポスターにも、イライザをピコピコ叩いて発音を叩き直す私、という体で、オードリーヘップバーンの横に、ピコハンを抱えて映っているほどだったのに、気がつくと最近はほとんど使っていませんでした。

埼大時代もそれほどは使わなかったかな。

ので、きょう復活しました。せっかく教員控室のロッカーに保管してあるのだから使わなければもったいない、と久しぶりに取り出して、教室に持ってゆくことに。

ピンクのピコハンを引っさげて歩いている学科主任の姿をたまたま目撃してしまった非常勤講師の先生の目が点になっていましたが、キニシナイ、キニシナイ、「学生の指導に使うんです」と涼しく答え、いざ教室へ。

はい、使いましたよ。グルグル中に。THがダメ!ピコーン! Rがダメ!ピコーン!

これは注意喚起の教具なので、注意すればできるけど、注意をしないので発音が駄目になっている、というステージの学習者の指導に効果があります。

注意してもできないステージの生徒にはピコピコやっても可哀想なので気をつけてください。

体操のお兄さんになってください

3月にやらせていただいた日米会話学院での教員セミナーで、受講者の方からとくに詳しいコメントを戴いたので(いまさらですが)貼りつけます。ちなみに、12名参加で午前と午後の通しでした。


■ セッション3 「音声指導の心・技・愛」 靜 哲人先生

非常に内容の濃い授業だった。英語教育を日本で受けてきたものとして、発音に難があるのは自覚していた。RとLの違いやMとNの違いなど、明確に使い分けられているかといったら自信がなかった。自分の経験上、最低限相手に通じればそこまで発音に拘る必要はないのではないかという持論を持っていた。そのため今回のセミナーの内容には興味津々だった。セミナーに参加させていただき、目から鱗の内容がたくさんあったし、これからは発音にも気をつけていかなくてはと強く感じた。

まず、靜先生から直接ご指導いただいた点は、話すスピードが速いということ。Malalaのスピーチを使っての音読指導があったのだが、LとRも指摘されたが、何よりもまず英語の教師というのは学生の見本とならねばならないということを教えられた。いくつか印象的な言葉があったが、その内の1つが

「英語の教師は体操のお兄さんのような存在を目指すべき」

というものだ。今まで、そこまで意識して英語の発話を意識したことはなかった。このセミナー以降、授業ではなるべく発音も正確に、ゆっくりと読むよう心掛けている。

また、音声学の知識が全く欠けていたため、基礎知識の講義も勉強になった。特に破擦音や鼻音に関しては今まで曖昧であった知識が確かなものになった。NGの鼻音を「あんがい」の発音と同じという説明なども非常にわかりやすかった。

その他に、Malalaで実践していただいたが、英語ではリズムが非常に大事であるということを再認識した。日本語の中に5・7・5のリズムが隠れているように、英語にも特定のリズムパターンが隠れているというお話も非常に興味深かった。

最後に歌を使っての発音指導によって、歌詞を楽しく、自然と覚えることができた。靜先生の「ぐるぐる」も初めて体験し、非常に勉強になった。全体の印象として、長年の経験と理論に裏付けられた非常に内容の濃いセミナーであった。発音に関して新たな考え方、捉え方を与えて下さった靜先生に感謝したい。自分の弱点がわかり、今後の改善に役立ちます。


5/25/2015

帯気しない

やっぱり帯気音は難しいのだろうか。昨日の教員セミナーでも小気味良い帯気音を出していた人はかなり少ない、というか、ほとんどいなかった。

発音セミナーで講師にことさら言われなくとも、それまでの英語学習歴の中で、好きな曲でも、キャスターでも真似しようとすれば自ずと気づいて身につくはずだが。。というのは思い込みらしい。

5/24/2015

かかって来いや!

友人と食事。

「学生に対しては、『文句があるならかかって来いや!」というスタンスでいつもやっているから、体力も気力もいるんですよ。だから毎月100キロは走ってます」

「眠ってたりね、スマホをいじってるような奴にはね、『オマエ、何してんねん!?』という調子で怒るんですよ。だからハラスメントギリギリなんですよ」

ハラスメントじゃないでしょ。当たり前でしょ。そういうのをハラスメントだとかいうほうがおかしいんだよ。

「実際にかかって来られてガチでやったら、18歳と50歳ですから、負けますよ。でも相手が手を出してきたら、ボコボコにしてやろうと思ってます。オレに手を出したことを後悔させてやろうと。だから毎朝 四時に起きて、30分ストレッチしてます」

そうだよね。そういう気持ちが大事だよね。オレも店で酔って大騒ぎしていた(知らない)学生を注意して、逆ギレされて頭をたたかれてメガネを飛ばされたので、床に座らせて謝らせたせたことが大昔にあったけどね。

「先生とかボクみたいのは絶対絶滅危惧種ですよ。」

関係ないね。別に絶滅とかしないし。

こういう相手だからずっと友人なのだろう。

音読というコミュニケーション

記事のプレゼンですが、まずはきちんとした音読が基本です。

それがすべての前提です。

それがダメならあとはすべて砂上の楼閣です。

本文のきちんとした音読は、意味内容の理解を促進させます。

どこで意味が区切れるのか、どの単語が重要な意味を担うのか(=強く、はっきり、明確に発音されるべきか)がわかれば、おのずとよい音読になるのです。

音読とは、文字面からはすぐにはわからないかもしれない意味を、音声によって、イントネーションによって聞いている人に伝える、アクティブなコミュニケーション活動なのです。

5/19/2015

汗だくで「68人組手」

いやあ~またなかなか楽しい授業だった。

68人を4人グループにしていたが今日は4人の中のそれぞれを座っている位置によってAさん、Bさん、Cさん、Dさんと指定してしまい、歌詞のラインごとにABCDの担当者を決めた。きょうは16ラインを扱ったので、ひとり4ラインを分担する。自分の担当で合格をもらえば、グループ全体でそのラインが合格とする。

途中から分担を替えるのは禁止。そうしないと自分が合格をもらえないラインを避けることができてしまう。

バトルロイヤルグルグルが始まると、どんなに丁寧に一斉指導していても、やはり個人個人をみると、できていない場合がある、というのを改めて確認し、根気よく指導。初めてできるようになって喜ぶ顔。

ただグルグルと言っても、隊形的には、左右から押し寄せてくる「敵」を、私が右と左を交互にバッタバッタと「撃退」してゆくような状態で、右に対処し、左に対処し、を数十分繰り返していると、自分が極真空手の「百人組手」をやっているような感じになってきて、多少モウロウとしたきたが。。。

「16ライン合格したら帰って良いよ」としていたが、結局、すべて合格しても帰る学生はあまりおらず、結局最後は、1番をみんなで合唱して盛り上がって終わり。

自分からマイクをとって歌うメチャウマもいて、いやいや、楽しいね。

帰りがけに「この授業とってると発音良くなりそうだね~」という嬉しそうな声が聞こえてきたので、よしよし。。。

来週は2番。


5/17/2015

帯気音の練習にもなる




I really like you は、

サビ直前の、I need to tell you something. が、帯気音の練習にもなります。よく聞いてみてください。

Tの部分が、Hが入ったような、とがった、はっきりした音になっていますね。これが帯気音です。

音声学的には、舌先が歯茎を離れてから、すぐに声帯が振動せず、呼気(H)だけを出すとこういう音になります。

理屈はともかく、とにかく真似してみるとよいです。

I really really really really really really like you!

Lが言えない人は多い。RからLへの切り替えがすばやくできない人はもっと多い。 reallyがとっさに言えない人は、英語教師にも結構いる。

昔、関大の学生に出演してもらって「English あいうえお」 というDVDを作った



時に、そのあたりの練習として、

Really really good!
Really really good!
Really really really really really really good!

という 「イングリッシュ三三七拍子」を入れたことがある。

それをちょっと思い出すような、really を連呼するのでとってもよい練習になる、ノリの良い曲を紹介してもらった:

Carly Rae Jepsen - I Really Like You



I really really really really really really like you. And I want you. Do you want me? Do you want me too?  というサビがすぐに頭の中でグルグル回り出す。

really に自信がない人に、

I highly highly highly highly highly recommend it! 

(学生用解説:really より highlyをひとつ少なくしたのは偶然じゃないよ。音節数を合わせて同じメロディで歌えるため。 like は1音節だが、recommendは3音節なので、 音節数としては、really like you = recommend it なのである。)

ちなみに、ローラさんと共演しているビデオもあります。ビジュアル的にはトム・ハンクスよりもこちらのほうがいいかも:


ローラさんと言えば、前から、スペリングが、Laura じゃなくて Rola なのが気になって(気持ち悪くて)仕方がない。名前としてありえるのか。。。


5/14/2015

意味や意図を単語にのせて

ゼミ生、新聞記事のプレゼンが少しずつ上手になってきたね。

あとは、意味や意図や気持ちをひとつひとつの単語に乗せてデリバーするようになると、自然と、どこを強く、はっきり、長めに発音すべきなのかが分かってきて、より英語らしくなるはず。

5/13/2015

退屈さと効率の悪さと

世の中には、退屈で効率の悪い英語の授業がまだまだ多いのであろうなぁ、と思いを馳せた今日は真夏日。

スローテンポ曲をラップ化する利点

スローテンポな曲をグルグル(的な個人指導)で扱おうとすると難点がひとつあります。それは、曲自体がゆっくりなので、そのまま歌わせると、ひとりにかかる時間が長くなってしまい、グルグルのテンポが悪くなってダレる、ということです。

たとえば、My Heart Will Go On の

Every night in my dreams I see you I feel you. That is how I know you go on.

を原曲通りのテンポで歌わせると、約18秒かかります。これだけひとりにかけていては、20人を超えるクラスではとてもグルグルにはなりません。しかしこれを、

EVEry NIGHT in my DREAMS (カラ拍) i SEE you(カラ拍) i FEEL you. THAT is HOW i KNOW you (カラ拍) go ON (カラ拍) baBY!

とラップ調にすると、8秒に圧縮することができます。

圧縮するので、身についていない発音はより難しくなるという点はありますが、ひとつのオプションとしてラップ化を覚えておくとよいと思います。

5/12/2015

68人も、4で割れば17人

68人の歌の授業ですが、スタンダードグルグルは無理なので、4人グループにしての分割統治をやってみました。

題材は、My Heart Will Go On です。

まず、4人グループを指定し、そのグループ内で誰が当たっても大丈夫なように、と言って練習させたうえで、グループから1名ずつを適当に指名し、立たせ、1ラインずつ歌わせて、そのつどフィードバックしてみました。

4週目ですが、大勢の中でひとりで指名されても、とりあえず歌うのだ、という「空気」にはなっています。発音がまずい場合には適宜、やりなおさせ、全体にコーラスもさせました。

つぎは、My Heart Will Go On の歌詞を(部分的に調整して)私がラップ仕立てにしたものを紹介してグループで練習させた後、例の帰れまワン企画を始めました。

しかし帰れまワンだと、どうしてもトライして帰る人数が限られるので今回は工夫しました。

(1)紹介したラップの4つのうち、3つを、グループの代表にやってもらい、◯になれば、グループ全員が、1つにつき、10点を獲得する。

(ちなみに、「ラップ」はひとつ、5秒程度です。)

(2)3つのラップは、3人別々の担当者でなければならない。(そうすると、さきほど立って歌うはめになったひとり以外の3人が担当する可能性が高くなったでしょう。)

(3)グループとして、3つのラップに◯をもらえば、グループ全員が30点満点を獲得し、かつ帰って良い。

こうするとほぼ全員が参加するようになり、ほどなく授業はバトルロイヤルのような活況を呈しました。

途中から、私の前でラップにチャレンジする学生にはマイクをつきつけて拡声しても周囲を気にせずパフォーマンスし、それを周囲も楽しんでいるようなくだけた雰囲気になっていたと思います。

この「グループ代表による連帯スコア方式」は結構いけそうです。


5/11/2015

「さん」問題、revisited

必ず、毎年どこかで起こるのだが、先日も、学生が私の前で、別の教員のことを話題にする時に、「~さん」と言う、という事案があった。

私はこれを絶対に許容しない。

失礼であり、不遜であり、侮辱であるからである。

また、そういう事例に接した時に、それが失礼なことだ、ということを教えてやらないのは教育者として職務怠慢で不親切で臆病者だと考えるからである。

いわんや、面と向かって私のことを「靜さん」と呼ぶような学生がいれば、その場で「卍固め」をされてもしかたないだろう。


理系のアカデミックカルチャーでは、逆に尊敬する教員は「さんづけ」が当たり前であって、「先生」などと言うのは、逆にバカにしているニュアンスがある、と聞いたことがある。

学部生も、院生も、教員も、研究者という意味では同じ方向を向いている独立した「対等」な存在であって、そのなかでリスペクトできる相手だから「さん」をつける、ということであろうか。

企業でも、上司でも「さんづけ」で呼ばせる、というところもある、と聞く。

これらの「さんづけ」カルチャーのロジックは理解はできるし、それはそういうカルチャーもあるのであろう。

しかし、それらの「さんづけ」カルチャーの根底には、自分も相手も第三者も、ある意味で「同列」視するがよいことである、この世は水平社会である(であるべきである)という考えがあり、そしてその考えを表現するのが「だれでもさんづけカルチャー」なのだと思われる。

私の生きている社会に関しては、この世は水平社会ではなく垂直社会なのである。先輩は後輩よりも上にいて、先生は生徒よりも上にいて、年長者は年少者よりも上にいるのである。そして、その社会では、自分がものを教えていただいている存在は「先生」である。10年たっても100年たってもそうなのである。

学生に言っておく:

「オレはあいつを自分より上とは認めないよ、タメ口でいいくらいだよ」「オレはアンタをオレより上とは認めないぜ、先輩に毛が生えた程度の存在だよ」という宣戦布告である場合に限って、私の前で他の教師を、また私を「さん」で呼べ。その喧嘩、買ってやる。

もし宣戦布告をするつもりがないならば、絶対に、私の前で教師を「さん」づけするな。

5/10/2015

サーフィス vs. サーフェス

お笑い芸人の春日俊彰さんが、フィンスイミングという競技の日本代表に決定したというニュースを見て驚いた。大したものである。

種目は「サーフィス」というものだ、という紹介で、あれ?と思った。スタート時を除いて水面に出ている泳法だということなので、明らかに surface であろう。調べてみると果たしてその通り。

何に「あれ?」かと言うと、surface の face 部分を「フィス」と表記するのに違和感を覚えたのである。

同じスペリングのマイクロソフトの Surface は、「サーフェス」と「フェ」表記をしている。

surface の face が、もともと 顔の face フェイス だということと、かつ a の部分の音は、日本語のイよりもややエに近いというふたつの理由で、私は

サーフェス

表記に一票を入れたい。

surface を、サーフィス

と表記するのは、

racket を、ラキット

と表記するのと同じくらい妙である。

発音記号が表す音をよく知らない人が発音記号を見た結果がこうなったように思われる。

5/09/2015

帯気音はやっぱりクワタ

モノマネ番組を見ていて改めて思ったが、桑田佳祐さんの歌い方の特徴のけっこう大きな部分に、破裂音の帯気がある。

p, t, k の帯気がなかなか身につかない諸君が多いのだが、英語ではなく、桑田さんのモノマネをやってみたら効果的だと思う。

実証研究もできそうである。実験群は、桑田さんのPVをみせてモノマネ訓練を10分。統制群はふつうのネイティブ音源のリピート練習。

その後に同一パッセージを音読させて、帯気にフォーカスして rating.

さて勝敗の行方は?

5/08/2015

ゼミの懇親会を開催しました

大東における第二期 靜ゼミの第一回懇親会を行いました。一昨年、第一期 靜ゼミを持ってから事情により1年ブランクがあったので、今年ふたたび「再開」することができて大変よろこんでいるところです。この春卒業していった「第一期生」たちも後輩ができて喜んでくれているでしょう。

歌とスピーチ暗唱は従来通りですが、今回は Language Testing (T. McNamara) の講読と、英字新聞のスキミングおよび記事にもとづくミニプレゼンテーションを取り入れたのが新しいところです。

学生が英字新聞の記事を選んできてそれについて口頭発表するという形式は関西大時代にもかなりやっていましたが、今回は同じ英字新聞を週に1回曜日を指定して全員で買わせるようにしたのが新機軸です。一部150円なので、教材費としてもリーズナブルでしょう。

どの記事を選ぶかは発表者が決めますが、徐々にチャレンジングな記事を選べるようになってほしいと思っています。