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1/28/2011

「☓☓理論」の威を借る狐

「私の言っていることは◯◯理論に基づいている」

的な表現をしないと自分の考えが言えない人も、そういうお墨付きがないと他人の考えを受け入れられない人も、どっちもどっち。

我々の分野は決して hard science じゃあないので、◯◯理論より、自分の直観が頼りになることのほうが多い。

分かる人は分かる。わからん人はわからん。

Don't try to strengthen your argument by drawing on a "theory" you came across in some book.  More often than not, your intuition based on your observation and reflection as a classroom teacher is far more right, advanced, and dependable than a "theory." 

1/24/2011

ラブ注入と4拍子

最近よく見かける、楽しんごの、例の「ドドスコ」ネタも、実は4拍子だ。

ドドスコスコスコ

◯ ◯ ◯ ◯

ドドスコスコスコ

◯ ◯ ◯ ◯

ドドスコスコスコ

◯ ◯ ◯ ◯

ラブ注入!

◯ ◯ ◯ ● 


最後の黒丸は休みの拍だが、そこに確実に存在していることは、このネタを2回続けてくりかえそうとしたときには、●が必ず必要になることでもわかる。

『心・技・体」で紹介した小島よしおの「そんなの関係ねぇ」が古くなってしまって困った、という読者が多いが、「そんなの関係ねぇ」自体が古くなろうが、それこそそんなの関係ねぇ。

これからどんなリズム芸が流行ろうと、人間であるかぎり、かならず4拍子が基本になっているはず。

それをどう英語授業に取り入れるか、を考えるのはその人のちょっとしたセンス。

1/22/2011

できてナンボ

リズムが大事だ、発音が大事だ、と力説する教師のリズムと発音が「あかん」時ほど、切なくなるときはない。

この人に教わっている生徒は....(涙)

100の理屈より1の実践。

頭でっかちが多すぎる。



Nothing is so pathetic as someone who strongly asserts--with terrible pronunciation and prosody--that segmental and suprasegmental pronunciation skills are crucial.  Sigh....

生徒の時間を無駄にすな

いつも授業中に生徒の時間を無駄にしないことを考えています。

たとえば、小テスト。

ある程度の長さの題材(1文×5、とか、50~100語程度のパラグラフ、とか)を、覚えてこさせて、紙に暗写させる、

という小テストをよくやっています。

すると当然、学生によって、ほとんど書ける者とほとんど書けない者がでます。

それを、全員が書き終わるまで採点を待っていると、ほぼ何も書けない子が、じっと何もせず待っていることになり、時間の無駄です。

で、いつもやっているのは、

「解答が終わった人から、自分のタイミングで各自、手元の答えを見て、採点(1語にひとつずつ◯、1点ずつ、と決めてある)を始める。」

というやり方です。ただし、できなかった場合、☓をつけて終わるのではく、☓はどうでもいいから、赤ペンで、正解をすべて書く、のです。

こうすると、できた子も、できなかった子も、終了するのは時間的にそれほどの差はなくなります。差があるのは点数だけ。

さらに、それでも、終了の時間が多少はまちまちになりますので、

「採点、集計まで終わった人から、立ち上がって、今書いた文を1文ずつ、read and look up で言えるようにし、言えるようになったら手をあげなさい。」

というその場グルグル、です。もちろん、ちゃんと言えたら「マル!」と判定してやり、それはさらにマルがひとつ10点(とか5点)とかします。

すると、後半はまだ採点している子と、その場グルグルに挑戦している子が入り交じります。

全員が採点終了したら、頃合いを見計らって「はい終了~!!」とし、各自、暗写テスト(1語が1点)分と、その場グルグル分(1文が10点)の合計点を集計します。

こうするとまったく無駄がありません。

題材はなんでも応用がきくはずでので、試してみてください。

ポイントは、

(1)小テストの解答を各自が手元に裏返して常に持っている状態でテストすること。
(2)解答行動が終わったら、各自が自分のタイミングで、採点、修正を始めること。
(3)書いたことは言わせる。言ったことは書かせる。どちらかだけできても意味がない。

です。

3拍子とは実は4拍子

きょうは仙台でセミナーをやったのですが、気づいたこと:

3拍子も実は4拍子である。

3拍子とは、もちろん

OooOooOooOooOooOooOooOoo

というリズムですが、このリズムの大ポンOだけをとりだすと、

O  O  O  O  O  O O O  O

となります。

つまり大ポン8つですね。

こう考えると、3拍子というのは、実は4拍子のひとつひとつの拍子を3分割することである、

という結論に至ります。

ということで、2足歩行する人間にとって根源的なリズム、2拍子であり4拍子である、

ということになりました。

575も実は4拍子である、ということを考え合わせると、人間が心地良く感じるリズムはすべて2の倍数だ、ということがわかります。

1/14/2011

正の字リピーティング

教師: 教科書から選んで適当なフレーズを発音する。フレーズの長さは、2語~8語程度。

生徒: 教師のあとについて何も見ずリピートする。「全部きちんと」リピートできたと自己判定したら、ノートか小テスト用紙にチェックする(正の字を書いてゆく)。

10~20題程度やって、終了後、各自正の字を見て、きちんとリピートできた数を集計する。1つ5点、などと配点し、合計点を集めて記録する。

1/08/2011

複数形も過去形もできない英語教師

複数形をつくる場合、-s をつける場合と-esをつける場合がある。-s の場合には発音に2種類あり、/s/の場合と、/z/の場合がある。-es はいつも /iz/ である.....

という知識だけあっても、-es の場合と、-s  の場合の本質的な違いを知らない人が珍しくない。

その違いとは、-es は、音節を形成するが、-s はしない。-es なら単数形と比べてポンポンパタンのポンが一つ増えるが、-s なら増えない、ということである。

例えば、dog と dogs は リズムが同じ(1ポン)だが、 fox と foxes は、異なる(1ポンが2ポンになる)。

パタンとすると、学生も現職教員も、-es の場合に、きちんと-esでもうひとつの音節を形成しないため、非常に不明瞭な発音になる人がかなり多い。

fox     foxes     フォクs   フォクスィーz

watch   watches   ワch    ワチーz

のようにきちんと発音できないと、英語のリズムもおかしくなってしまう。

-es は、もっともっと、明瞭に、引き伸ばして、発音すべし。

規則動詞の過去形の場合も、同じことである。

cook と cooked は、 音節パタンは同じ1ポン、だが、  want と wanted は、音節バタンが、1ポンから2ポンに増える。

この違いは英語リズムにとって非常に大きい。もしそれが歌詞に使われていれば、音符がひとつになるか、2つあるか、の違いになる。