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5/24/2020

緊急事態宣言を「解除」するっておかしくないのか?

最初に断っておくが、内容の話ではなく、日本語表現の話である。緊急事態宣言が出されてから、ひとりの日本語ネイティブとしてずっと違和感を持っていた。

だいたい「宣言」というのは、「。。。。を宣言します!」と述べることであり、口頭で言ってもものの数秒で終わる「行為」である。 英語では declareだ。

その「宣言」が出されたあとは、「緊急事態」という状態が継続するのである。

そしてその状態が不要だと判断されたときには、今度は、「緊急事態解除」を「宣言する」はずだ。「たった今、緊急事態でなくなるということを宣言します!」と述べるのであり、これもものの数秒で終わる「行為である」。これもdelare だろう。

ところが、なぜか政府もメディアも、「緊急事態宣言が続いている」とか、「緊急事態宣言の解除はいつになるのか」とかいう表現をしている。まるで、「宣言」という行為を何度も何度も繰り返している状態が続いているように聞こえるではないか?

宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します!宣言します! 。。。。。

というのを毎秒、毎分、毎時間、毎日ずっと「継続している」みたいだ。

「緊急事態を宣言します」と「緊急事態の解除を宣言します」じゃあないのですか?

当たり前だが、英語では、declarationを 続けるとか終えるとか、そんな表現はしていない。the state of emergency (事態)を、declareするとか extend するとか liftとするとかendする、と言っている。