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8/29/2023

「コーラス」リーディングはやめましょう?!

(以下、今書いている論文から抜粋です)

ここで日本の英語授業におけるひとつのカルチャーが、英語リズムの習得の障害になっている可能性を指摘しておきたい。それは「一斉音読においては、周囲と声をひとつにしてテンポを揃えて読むものだ」という暗黙のカルチャーである。今回の授業でも実習生が「せ〜の」という声掛けでタイミングをとり、それに合わせて生徒が一斉に声を出すという場面が3回あった。

理論的には強勢リズムを保ちながらも周囲とテンポを合わせて読むことは不可能ではない。しかし音節リズムで読むのに比べて格段に難易度が上がることは否めない。実際には無意識に周囲とテンポを合わせようとすることで、集団の中で最も望ましくないリズムで読む生徒に、全員のリズムが合ってしまう、というのが現実のように思われる。

「一斉」音読、「コーラス」リーディング と呼ばれることの多い活動ではあるが、以上の点に鑑みて発想を転換し、教師のモデルをリピートする際には「Repeat after me. でもその際、周囲と声を合わせる必要はありません。周囲はまったく気にしなくてよいから、先生を真似して、先生と全く同じリズム、全く同じスピードで、英語らしく読んでみてください」と指示することを提案したい。


8/26/2023

『単語の教科書』ついに完成!予約受付中です。

 単語の教科書――日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの作り方がいちばんよくわかる(テイエス企画)靜哲人









★日常生活に必須の2000語を「通じる発音」で覚える

 本書は単なる単語集ではなく単語の「教科書」です。一般の単語集と同様に単語とその例文を収録してはいますが、すべてを英語の「音とリズム」という視点から構成するというアプローチをとっています。「話す」「聞く」機会の多い基本的な単語だからこそ、「通じる」「聞こえる」という面から単語力を再構築することに大きな意義があります。

――本書の構成――
序章 英単語学習10のポイント
 効果的な単語学習をするために押さえておきたい重要ポイントを解説します。
 ・存在しない単語を覚えないこと
 ・アクセントの位置が大切
 ・子音の発音では「四角四面」であることが大切
 ・母音の発音では柔軟性が大切
 ・音節の大切さ
 ・実は発音はアクセントに支配されている
  など

第1章 英単語の発音強化36のポイント
 英単語の全重要発音を、それぞれ3つの単語を例に解説します。これをマスターすれば基礎はできたと言えますので、あとは単語を増やしていくだけです。
 ・シじゃないスィ
 ・チじゃないティ・ツじゃないトゥ
 ・rの音の基本
 ・母音にはさまれたr
 ・lの音の基本
 ・母音にはさまれたl
 ・ちょっと暗いl
 ・澄んだthの音
 ・濁ったthの音
 ・fの音の基本
 ・vの音の基本
 ・語末のnは「ン」じゃない
 ・子音連結の中のl
 ・子音連結の中のr
 ・アの種類の数を増やす
 ・アーの種類を増やす
 ・オウとオーを区別する
 ・語尾などの「ヂ」をきちんと
 ・ズとヅの区別をつける
 ・長いイーと短いイは音が違う
 ・長いウーと短いウは長さの違いじゃない
 ・「長い」母音の長さの違い
 ・「閉鎖音」が連続するとき
 ・飲み込まれるtとd
 ・キレッキレッのp・t・k
 ・語頭・語中のw
 ・語頭のy
 ・音節パターン

第2章 通じる発音でマスターする英単語450
 第1章に対応した実践編[その1]です。第1章で学んだ発音強化のポイントごとに単語力を増強していきます。

第3章 リズムでマスターする英単語1200
 第1章と対応した実践編[その2]です。個々の音とともに重要なのがリズムです。第1章で学んだ「音節パターン」ごとに単語力を増強していきます。
 ・音節パターン❶[O型]
 ・音節パターン❷[Oo型]
 ・音節パターン❸[oO型]
 ・音節パターン❹[oOo型]
 ・音節パターン❺[Ooo型]
 ・音節パターン❻[Oooo型]
 ・音節パターン❼[oOoo型]
 ・音節パターン❽[oOooo型]

第4章 その他の重要ポイントでマスターする英単語360
 存在に気づいてはいるけれど意識して学習する機会がない、でも重要な3つのテーマごとに単語力を増強していきます。  ・第2アクセントを含む単語
 ・つづりは同じでも複数の発音やアクセントがある語
 ・黙字を含む単語

第5章 必修句動詞200
 厳選した200の句動詞を学習します。句動詞は比較的基本的な動詞と前置詞あるいは副詞で成り立っているフレーズです。口語表現として非常に頻繁に使用され、コミュニケーションにはとても重要で役に立ちます。
 句動詞の学習にあたっては、機械的に丸暗記するのではなく、構成要素である動詞と前置詞あるいは副詞の基本的な意味・イメージの「足し算」として考えます。