ブログの筆者は私が高校教師時代に担任をしたMamikoさん。英語を教えた高校生がいまこうやってご自身で英語を教える仕事に関わっているのはとても嬉しいことです。
発音ザムライ、ジャパリッシュ英語教師を斬る! 寄るな触るな、触れなば斬らん! 斬り捨て御免で御意見無用! (Part of the Caption by Courtesy of Madame Satoh)
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1/29/2021
1/13/2021
新刊教科書の紹介のためのウェビナーを1/23に行います。
金星堂 新刊ウェビナー2021
対象は大学・短大などで英語授業をご担当の先生方となります。
(お申込みにはzoomのアカウント登録が必要です)
なお、事前に下記の各教科書のURLより見本をご請求いただき、
是非、事前に見本をご請求ください。
日時:2021年1月23日(土)13~15時(
内容:
『Active English through Movies / アクティブ・ラーニング型 映画で学ぶ英語4技能』
https://www.kinsei-do.co.jp/
登壇者:塩見佳代子 先生
13:30~14:00(うち質疑応答10分)
『World Insiders―Authentic Videos from INSIDER / INSIDERで観て学ぶ 総合英語と世界の深部』
https://www.kinsei-do.co.jp/
登壇者:吉田国子 先生
14:00~14:30(うち質疑応答10分)
『Easy Writing Output! / ライティングから始める英語アウトプット』
https://www.kinsei-do.co.jp/
登壇者:鬼頭和也 先生
14:30~15:00(うち質疑応答10分)
『AMBITIONS Beginner /4技能統合型で学ぶ英語コース:入門編』
https://www.kinsei-do.co.jp/
登壇者:靜哲人 先生
【事前登録はこちらから】
https://zoom.us/webinar/
ご登録後、ウェビナー参加に関する確認メールが届きます。
1/09/2021
デジタル「教科書」の日本語ネイティブ英語教師の英語がこれでは困る
このビデオに出てくる日本語ネイティブ教師役の方の英語発音ですが、もうすこしなんとかして欲しい。シュワもヘチマもない感じある。またLも限りなく微妙だ。「先生」はもっともっと先生らしい英語を話していただきたい。これは「英語があまり上手くない」という日本人英語教師の悪いステレオタイプを敢えて採用しているのか?「教科書」にこれを出すのはいくらなんでも、いくらなんでも....では?
12/17/2020
エージーかエージーズか、それが問題だ ...
大学にはいま「サンポリ」という業界用語がある。これは「3ポリ」のことで、「3つのポリシー」の略なのだ。すなわち、Admission Policy (AP)、Curriculum Policy(CP)、Diploma Policy (DP)だ。
この3ポリは学部学科だけでなく、◯◯センター(キャリアセンター、教職課程センター、国際交流センターなどなど)のような「所属学生」を持たない組織にもあるのだが、厳密に言うと diploma (修了証書)を出す組織ではないので、Diploma Policy はおかしいでしょう、ということになった。
そこで diploma policy に変わる用語はありませんかねぇ、という相談を受けたので、英語教員としては、Achievement Goals でどうでしょうか、と提案したところ、それが採用になった。
カタカナ表記として一度「アチーブメントゴール」と言われたので、「いや、ゴールじゃなくてゴールズでお願いします。複数形で。」と言ったところ、その後、会議などでは「アチーブメント・ゴールズ」という言い方が用いられるようになった。
いったん、ほかが Policy と単数なのに、なぜ Goalsだけが複数なのか、という質問がでたが、policyは全体でpolicy ですが、 goalは個々の到達目標がたくさんあるので、という説明をしていちおうは納得してもらった。
問題はここからである。Diploma Policy を DPと略したように、Achievement Goalsも略記しなければならない。最近、猫も杓子も口にしているSDGsの例を見るまでもなく、Achievement Goalsは AGs になるのが正しい(は言い過ぎかもしれないが、少なくとも慣行であると思う)。しかし、アチーブメントゴールズのアクロニムとして、AGsを提案することは、私はできなかった。提案して採用されなかったわけではなく、自分の気持としてできなかったのである。
なぜか。
それはあくまでこれは、日本という国の中で日本語を物事を進めている中での、ファッションとしての?英語アクロニム使用の文脈だと考えたからだ。つまり、そのなかで「アチーブメント・ゴールズ(AGs)」とやってしまうと、AGsの「正しい英語らしさ」が目立ちすぎてしまって違和感があるのではないか、と思ってしまったのである。
会議のなかでも "DP"と書いてあるところは、みんな「ディーピー」と読んでいる。APは「エーピー」と読んでいる。でもAGを「エージー」と読んではくれるだろうが、AGsと書いてるのを、「エージーズ」と読んでくれるだろうか?
30 pointsでなく、30 ポイント というのがノームであるお国柄である。「ポイント」というカタカナ語は完全に定着していると思う。また発音的にもポイントとポインツの使い分けくらい、かなりハードルが低いと思うのだが、それでも、メディア等で、カタカナ語として、10点を、「テンポインツ」と言った例を私は聞いたことがない。ポイントでなくポインツというのさえ違和感がある国で、ゴールでなくゴールズというのを受け入れるだろうか?答えはノーではないか、と私は思ってしまった。
そもそも Go To Travel とやって、「わかるんだから、英語として正確かどうかなんて二の次だよね」という状況である。AG か AGs か、なんて二の次どころか三の次ではないだろうか。
だが、今後いろいろな会議で目にする書類で、AGと書いてあって、それを「エージー」「アチーブメントゴールズ」と発音されるたびに、AGs を提案しなかった己の意気地なさに思いをはせることになりそうだ。
12/14/2020
12/11/2020
目隠しリピーティング、いい感じです!
英語の授業で、一応本文の理解が終わった段階で使えるだろう、シンプルでかつちょっとだけチャレンジングな活動を紹介します。名付けて「目隠しリピーティング」。対面授業でもZOOM授業でもできます。中学低学年でも使えるでしょうが、中3〜高校くらいの題材がやりやすいと思います。
やりかたは簡単。前提として生徒全員が手元に文章が見える(教科書として持っている、または投影したスクリーンが見える)とします。適当な1文を選びます。生徒をひとり指名します。指名された生徒は自分で自分の目隠しをします。単に目を閉じてもいいです。
教師がその1文を、なるべく自然な発音で、connected speechや linkingなども駆使しながら音読します。対象としている生徒にとって適切な長さのチャンクで切りながら読んでください。指名された生徒は目隠しをしたまま、教師のチャンクごとの音読をリピートします。
1文の最後までリピートができたら、生徒はその文の意味を日本語で言います。うまくできたら別の生徒を指名して別の文を使って同じことを繰り返します。
想像すればわかるように、指名されてリピーティングする生徒にとっては結構チャレンジングでしょう。一応意味や構造が分かっている文とはいえ、10語を超えるようなチャンクを一気に言うためには、ワーキングメモリに負荷がかかります。つまり、よい練習になるのです。ある題材の復習や仕上げ段階に最適ですね。
周囲の生徒は当該の文を見ながら先生の音読を聞き、目隠しして四苦八苦しながらリピートしている生徒の音声も聞き、「ああ、あそこができてないな」とか「自分だったら言えるかな」などと思いながら見ているわけで、退屈はしにくいのではないでしょうか。周囲の生徒には教師がどの部分を読んでいるかを視覚的に指し示しておくと良いでしょう。
なお、目隠しリピーティングの段階であまりにもヘロヘロなリピートしかできない場合には、すぐに「じゃあ見ながら言ってご覧」と言って、普通のリピーティングに切り替えてあげます。意味を言う段階でヘロヘロな訳しかでてこない場合にも、すぐ「見ながら」モードに切り替えてあげます。
またリピートさせるのは必ずしも1文である必要はなく、適当な長さのチャンクでもよいです。その場合は意味を言わせるのもそのチャンクの意味を言わせることになります。
ひとり(1文)にかける時間を短くして、ランダムに次々に多くの生徒を指名すれば、よい意味での緊張感を作りだせるでしょう。対面の授業であれば、目隠しの代わりに後ろをむいて立たせる、などのバリエーションも楽しいかもしれません。
明日からでもすぐにできる、授業内活動のシンプルなひとつのテクニックとして、いかがでしょうか?
11/13/2020
Intra-word chunk reading(単語内チャンク読み)とか、 Intra-word chunk dictation (単語内チャンクディクテーション)やってみては?
帯広の実習生は予想通りかなり頑張ってくれていた。Englishアイウエオもしっかりパワポにして、その結果 realize などのR/Lの切り替えがある単語なども、少なくとも単語のコーラスの段階ではかなりの生徒がしっかりと言えていたのは流石である。
反面、やはり単語の発音指導に際して、文字と音の結びつきを明示的に教えるという努力が足らないので、とくに下位の生徒には大げさにいうと、「単語はとにかくただひたすら真似して唱えて、ただひたすら英文字の組み合わせを暗記するのだ」という苦行になってしまっている。
その光景を見ながら考えたのだが、「単語内チャンク」というものを決めて、「単語内チャンク読み」や、「単語内チャンク・ディクテーション」をしたらどうだろうか。単語内チャンクとは、文字と音の結びつきを感じやすいようにな区切り、という意味である。音節の区切りとは必ずしも一致しなくてよい。
trans/por/ta/tion
のように黒板やスクリーン上に書いて、/で囲まれたチャンクごとに発音する。そして生徒に単語を「書きましょう」という時にも、/と/で囲まれた文字列の塊は少なくとも一気に短期記憶に入れて覚えて書き写しなさい、と指示するのである。塊の音をブツブツとつぶやきながら書かせるならなおよい。そして、単語内チャンクディクションは、例えば、「じゃあこれを書いてください。 / ʃən/ 」と問題を出して、tionを正解にするのである。こういうクイズを日頃からやっていけば、徐々に文字列と音の対応関係が把握されていくはずだ。