高1の授業。
テーマは、動名詞。to不定詞と ing型の使い分けに関する例文を主体にした文法メインの授業。
答え合わせを、例えば10題の問題に対して10人の生徒を指名して、解答の文を黒板に書かせ、それを確認、添削してゆく、というオーソドックスな方法で進む。
まず不定詞と動名詞の使い分けの正誤を確認してから、その生徒にその文の訳を言わせて確認する。
うむむ~
それはいいのだが、問題の正解が分かって、訳がわかった時点での、生徒の間にひろがる、「できた、きょうの目標が達成できた」感がハンパない。生徒はひたすらノートに正解を書き写す。
つまり、授業の到達目標が、教師にとっても、生徒にとっても、「動名詞に関する文法問題の答えが正しく選べて、例文の意味がわかる(正しい訳が言える)」になっているのである。
そこで終わらず、それはむしろ出発点にしようよ。
授業の到達目標を、その例文のどれでも、ランダムに、日本語を聞いた瞬間、クリアな発音と適切なプロソディで一気に言える、というものにすれば、そこまで行くためにやらねばならないことはおのずと見えてくるはず。
発音メインの授業でも、非文を使うことはありえない。
それと同じくらい、文法メインの授業でも、非音(というのは造語ですが、英語(的)でない音声、という意味)を言わせて済ませることはあってはならないはず。
文法授業だって、音声授業です。
ライティング授業だって、音声授業です。
リーディング授業だって、音声授業です。
逆に、音声授業だって、広い意味の文法授業であり、語彙授業です。
そういう相互乗り入れの感覚をもっておくことが、とても大切です。
次に見に行くときは、期待してるよ。