今日は、中学生英語スピーチコンテストの埼玉県大会の審査委員を務めさせていただきました。このお役目は、埼玉大学に赴任してすぐに拝命して以来毎年ですから、今年で8回目です。
7年前のあの日、午前中の予選審査を終え、用意していただいたお弁当を食べていると、ん?え?ああまずい。。
焼き魚の小骨が喉にささったような。。
え゛~ う゛~ お゛~ ぐお゛~ 。。。
(取れない!)
いや、これは気のせいだ、無視しておこう。。。
でもこの感覚は気のせいではない。不都合な現実である。困った。
そうこうしているうちにお昼休みも終わり、午後の審査が始まりました。もちろん審査はきちんといたしましたが、その一方で、やはり取れない。。。
2時間後、大会も無事終わり、同僚のO先生と帰りの電車が一緒でしたが、やはり取れない。なにか喋ると喉が刺激されて吐きそうになるので、なるべく喋らないように、喋らないように。。。しながらなんとかやり過ごそう。。。
そんなこととはツユ知らないO先生がいろいろ話しかけてくださるのですが、私は必要最低限の相槌ばかり。今思えば、正直に状態を告白していればよかっただろう、とは思いますが、魚の小骨が喉にささって困っている?50絡みの大の男が?という自分の思いもあり、言えませんでした。
家に帰って風呂に入りながら感覚を確かめても、やはりある。じっとしていても吐きそうです。これはダメだ。
翌日、午前中に「教職入門」があったのですが、急遽休講の連絡をして自宅近くの耳鼻咽喉科に。
ところが、いくら見ても、「ありません」「見えません」と。
んな馬鹿な。。
とは思いましたが、じゃあ気のせいなんだろうと思い直して、大学に行き、午後の授業だけ済ませました。が、やっぱり吐きそうだ。
ということで、帰りに北浦和駅の関耳鼻咽喉科に駆け込むと、私の口の中を覗き込むなり先生が、
「ああ、あるね~」
と言ったと思うと次の瞬間には、ピンセット?の中に、細~い小骨が。あの時の先生は神に見えました。
ああ。。。良かった。。。
という事件がありました。
で、なぜこんなくだらない話を長々書いているかというと、あのとき小骨のために休講にさせてもらった「教職入門」(1年生科目)にいた学生のうちの二人に、今日の大会で出会ったからです。
ふたりとも今や、教員4年目。片や大会の事務局委員、方や出場生徒の引率教員。
(誤解なきよう申し添えますと、その引率教員の学校名も、引率している生徒名も、審査が終了し、大会が終了するまで私は聞かないよう努め、そして実際に聞いておりません。審査に私情を持ち込む余地があってはなりません。)
あの「魚の小骨事件」から7年。
あの時に休講にさせてもらった大学1年生が、今や埼玉県の中核教員(の候補)として立派に活躍してくれている。
本当に嬉しいです。
7年もたてばこっちも歳をとるわけだ、という思いと、あの時に伝えたことはきっと受け継いでくれている、蒔いた種子、もとい、肥料をあげた種子が元気に育ってくれている、という思いが入り混じって感無量です。
(ふたりとも、しっかり頑張ってな。そのうち授業のビデオ撮りに行くからヨロシク。)
ちなみに、あれ以来、出された弁当に魚があったら絶対に手を付けません。