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1/29/2017

トランプ大統領の出現は福音だ!

というのは、彼の政策がすばらしいから、ということではなく、英語学習者にとっての英語モデルとしてすばらしいから、という意味です。

トランプ氏のスピーチやツイートの英語が平易だ(すなわち教材にしやすい、取り組みやすい)、というのは誰もが指摘するところですが、それに加えて、映像を見ると、彼は歴代大統領よりも、口を大きなアクションで動かして話すように思います。Lip rounding などもかなりはっきりしています。おまけに結構ゆっくり話してくれるし。

学習者に、ほら、英語ではあんなふうに大きく口を動かすのだよ、と見本として見せて真似させるのに適していると思います。

なんといっても、好むと好まざるとにかかわらず、あれだけ重大な、誰もが関心を持たざるを得ないことがらについて、時々刻々、平易な英語で、しかもシンプル(いや、シンプリスティック)に発信してくれるので、いまだかつてないほどの、「すばらしい」時事英語の教材になるのではないか、と。

難点は、(個人的には)あまり聞いていて心地よい声の質とは言い難い点と、政治的な中身が中身なので、ノーテンキに単なる英語題材として提示しても、嫌悪感、抵抗感を覚える学習者がいる可能性があることでしょうか。

1/27/2017

雨ニモマケズ

目ノ前ノ生徒ト自分ノ知識ノギャップナド一切考慮セズ

聞イテイル生徒ニ分カロウガ分カルマイガマッタク構ウコトナドハセズ

複数ノ論点ヲ整理スルコトナク思イツクママ縦横無尽ニゴチャゴチャニ扱イ

機関銃ノヨウニマクシタテテ生徒ニ考エル隙ヲ与エズ

同ジコトヲ表現ヲ少シダケ変エテ何度モ何度モ無駄ニ繰リ返シ聞キ手ヲウンザリサセ

目ノ前ノ生徒ヲ成長サセヨウ、向上サセヨウトイウ気持ナドサラサラナク

理不尽ナ思イ込ミヲ力説シ弱イ立場ノ者ヲ圧倒シ

ダメヲ出スダケデ具体的ニドウシタラ良イノカトイウヒントナド与エルコトモナク

生徒ニ「自分ハ日本語デサエ理解力ガナイノカ」トイウ無用ノ誤解ト絶望ヲ与エルトイウ大キナ罪ヲオカス

ソウイウ教師ニ君ハナッテハイケナイ



1/26/2017

就活家族 と Carpenters

「就活家族」 . . . なんだか家族4人共がドロドロの状況で、気が滅入りそうになりながらも思わず見てしまうドラマだなぁ。。と思っていて、挿入歌 Rainy Days and Mondays が流れてきたとたん、ウグ。。

ひでぇ発音だ。

あの美しい歌を、よくもあんな発音で歌って恥ずかしくないものだ。

日本語の歌のなかにフレーズ的に使われる英語がいい加減でも気になるのに、カーペンターズの歌をまともに英語で歌われたのがあれでは、ドラマまでが興ざめに思えてきてしまって、大変に困る。

まあ、一度聞いてみてください。

こういう歌を聞いて、「ひでぇ発音だ」と気持ち悪く思う学生をひとりずつ増やすのが、私の仕事。

第一回 教職関係教員&学生スキー・スノボ大会

吹雪の中、敢行しました! いやあ楽しかった。これ、教職の年中行事にしよ。


1/24/2017

「厳しく注意し、しっかり認めて伸ばす」

私はこの授業の内容を知った時から、絶対に取ろうと決めていました。歌を歌って英語を学べる、こんな楽しそうな授業があるのか!と思ったからです。

実際一年を通して、私は、発音をおろそかにしている者やダメなところには厳しく注意し、良いところはしっかり認めて伸ばしてくださる、そんな先生の授業がとても心地よかったです。

この授業の良さは正しい発音、文法が歌を通して自然に身についていくように、生徒一人一人が努力をしなければいけないことだと思います。グルグルは4人グループで1人が間違えるとまたやり直しになります。だから一人一人が責任感を持って歌い、正しい発音を常に意識しなければなりません。

また、メンバーの中に発音が上手くできていない人がいると、周りが気づいて教え合うことで、全員が自然に正しい英語の発音をする努力を自然とするようになりました。でもそれは、歌を通しての学習なのでとてもとても楽しかったです。

また、毎回の小テストは単語や歌詞の意味を深く理解でき、自分の中の英語の語彙も広がったと思います。私は毎週のこの授業が大好きでした。

大学生になって仲間と協力して努力する授業はなかなかないので、とても有意義な時間をこの授業で過ごすことができたと思います。一年間本当にありがとうございました。

1/22/2017

along と 「レギンス」の関係

私が過去に行った高校生向けの授業の音声をトランスクライブする課題を出したところ、私が

comes along

と言ったところを

comes alone

と書きとってきた学生がいた。文脈の理解の不足と、along の発音をたぶん誤解して、alongu 的に覚えているからこういう間違いをするのだろうな、と思っていた矢先、なにかを見ていていてファッション用語の「レギンス」

というのは実は、

leggings

なのだ、ということを初めて知った。

「レギンス英語:leggings)とは、ボトムスの一種である。レギンズ、レギング、レギングスなどともいう。」(Wikipedia)

なるほど。なかなかイメージをとらえた優れた発音近似値のように思える。

そうならば...

leggings : along = レギンス :  アロン

なのだから、いっそのこと along  は、「アロン」   ..ing も、「イン」 というイメージで中学校の初出時に導入すれば、リスニングにも役立つのではないだろうか。

『現在進行形」は、ビー動詞プラス アイエヌジー形で作ります。アイエヌジー形は、「イン」と発音します

いやいや、英語で導入するのだから、こういう説明ではなく、まずは絵でもみせながら

Tom is playing the tennis.  ターメz plエイイン thア テーネーs 

とでも発音する感じか。


1/19/2017

大「田舎」問題

昨年、教科教育法の学生のひとりに、

「先生、Siri で rural って発音して認識されないんですが、やってみてもらえますか?」

と言われ、どれどれ貸してみろ、こうやるんだよ、見てろよ、とばかり彼のiPhoneに向かって

rural

とか

rural areas

とか、何度も試してみたが . . . ついぞ正しく認識されない、という屈辱的な事件があった。(rule などと出る)

チッキショー。。。

なにかコツがあるのか、ということで、ICTの私の師匠の某先生に、どうやったら認識するのでしょうか、とメールしててみたところ、しばらくして返ってきた返事が、「。。。なかなかムツカシイみたいですね。。」と。(どうやら師匠も認識させるのに成功しなかったらしい。) 

師匠も認識されないなら、Siri の側に問題があるに違いない、ということで自分を納得させ、2016年は終了。

ということで終わっていたのだが、年が明け、自分のなかで機が熟し、ガラケーと心中するという誓いをついに撤回し、このたび、iPhone 7 を購入した。

さっそく昨年の借りを返すべく、わが iPhone 7 に向かって

Where can I find rural areas?

と問いかけてみたところ、ジャーン、一発で認識したではないか!

なんどやっても同じ結果。決してまぐれではないよ。

つまり、あの学生の iPhone 性能が悪かったに違いない。。。

ということで、ひそかに快哉を叫んだ、というちっちゃな話でした。

1/18/2017

歌の授業で最終プレゼンをしてみました

100人の歌の授業ですが、今回初めての試みとして、最終授業でグループ発表を行いました。経緯や様子などについて、自分の備忘もかねて記しておきます。

昨年度は15回すべてを通常の授業を行いましたが、その後、関西大学第一中学校の「Glee Project」の実践に刺激を受け、「今年度は自分の授業でも、発表会的なものをやってみたいな」と思ったのがきっかけで、学期途中に予定を組みなおし、最後の1回をそれまで練習した歌をグループで全体に対して発表する最終プレゼンテーションにすることとしました。

それをアナウンスしたのが10月末です。「1月の最後の授業では約100名/8グループ=10数名のグループで、それまでに授業でカバーした歌のうちのどれかを選んで、教室の前でアカペラパフォーマンスをしてもらいます」と宣言しました。

しかし大学生にそういうことをやらせるのは、中高にはないむつかしさがあります。中高であればクラス内の生徒同士はもちろんクラスメートとしてよく知っている者ばかりで、必要に応じて放課後に練習する・させるなども可能です。

しかし大学ではそうはいきません。100人もいれば口を聞いたことなく、名前も知らない人が多いわけであり、また時間割も十人十色で、「放課後」に集まって何かをする、なども難しいのです。

よって最終日のパフォーマンスをある程度でも成功させるには、すべての準備を授業内でさせることが不可欠でした。よって10月からは授業の最初の15分は、その日の歌とは無関係にして、すべて1月の最終パフォーマンスに向けてのグループ内準備を行わせました。準備は次のような段階を踏みながら、ゆっくり進みました。

(1)グループは座席の列ごとに指定しましたが、その中でまずグループリーダーを決めさせました。

(2)次に曲目を決めさせました。最初に希望をとったところ複数グループで同一曲目を選んでいたケースがいくつかあり、やんわりと、どちらかのグループの曲目を変更するようにもっていき、8グループがすべて違う曲をするように決めさせました。

(3)グループ内での歌う分担を決めさせました。

(4)分担がきまったら実際に「歌い合わせ」をしてみるように仕向けました。

(5)「歌い合わせ」は、教室内の前後に長い列に座ったままでは無理なので、どこかに集まって立ってやってみるように仕向けました。

(6)12月にはリハーサルと称して実際にステージ(がある教室なので)に上がらせて、本番通りに歌わせてみて、個別にダメ出しをし、ダメのでた部分を記録した歌詞シートをリーダーに渡し、修正しておくように言いました。基本的には通常の授業内で4人グループではグルグル合格を得ていることがほとんどなので、やる気になればきちんと発音できるのですが、大グループでのパフォーマンスとなるとまた別になってしまっており、あらためて注意を喚起する必要がありました。

(7)また発音以外に、グループメンバーの分担などについてもアドバイスをしました。基本的には全部ソロですが、要所要所に全員でのコーラスなども織り交ぜてみてはどうか、と。

(8)なかには極端に声量が小さな学生もいたので、全体に対して「マイクはつかわずアカペラでやりたい。それはマイクを使うとマイクを手渡しするタイミングで、曲のリズムが狂うから。また教室の前半分に集まって聞けば十分聞こえると思うので、マイクなしでいい。。かな?」と問いかけ、マイクなしでやるのだ、という覚悟をさせました。

確認ですが、リハーサルを除き、これらは授業の最初の15分ほどで行い、あとの時間ではその日の歌を通常手順でグルグルしました。

ここまでで12月。そして1月のしょっぱなの授業がもう本番なので、本番の2日前に、全員が採点するジャジング・シートをメールで送りました。ジャジングシートを送った意味は、採点基準として、発音の正確さ、声量、グループ内の連携、全体的なノリの良さ、があるのだと知らせて、それらの項目での得点がよくなるように努力するよう仕向けることと、全員が採点者になってお互いを採点するのだと知らせることで、暗に成績に入れるよと示唆し、より頑張ってもらうためです。

(私がいままでみた)中高の授業でありがちだった、最後に音声的にレベルの低い発表をさせて Great! Thank you!! という空疎な賞賛をする、というパタンはもちろん避けたいと思いましたし、かといって最後の授業なので盛り上がって、楽しく終わりたい、という気持ちもありました。鍵は学生たちがどこまでこの発表を真剣にとらえてくれているか、にかかっていました。

ある程度のレベルの発表をさせ、それに対して純粋に拍手をして楽しく終わりたい。。。

こうして迎えた最終日。「きょうはプレゼンテーションです。学期末テストという意味もありますが、最後の授業なので、なによりも楽しんでもらいたいと思っています。ビデオも撮りますので、張り切ってくださいね。最初の30分は準備に使ってもらいますので、1:45分には着席できるようにしてください。では準備に入ってください。」

このように説明してグループごとの最終練習が始まったのですが、その練習風景を見たとたん、それまでの心配は無用であった、と直感しました。

どのグループも立ち上がってリーダーを中心として集まり、最終チェックに余念がありません。体を左右にゆすってリズムをとっているグループや、男子も女子も全員がてをつないで腕をふりふり歌っているグループもあります。




あの光景だけで、すでにこの企画は成功であったと感じられました。嬉しくなって教室内を歩き回りその様子を最近使い始めた iPhone 7で写しまくっている自分がいたのです。

で、肝心の本番がどうだったかと言えば。。 楽しかったですね。どのグループも緊張しながら、精いっぱいのパフォーマンスをみせてくれました。グループの発表が終わるごとに、ホッとしたその表情をグループ集合写真に収め、2枚目には私も真ん中に入って写してもらう、という手順を繰り返しました。私を入れてのグループ写真の際には、学生たちが私のことを「愛して」くれている、つまりこの授業を受けたことを良かったと思ってくれている、ということが感じられ、大変嬉しく思いました。

全ての発表が終わった後は、最後の歌として L-O-V-E を教えて皆で合唱し、最初の4行を暗記して書く、という仕上げテストっぽい終わり方にしてみました。

初めてにしてはまずまずの出来だったと思います。

みんなお疲れさま。よかったよ!














1/04/2017

隠れた曲者 J と Z

以前から感じていたが、あまり話題にならない j と z の区別は、日本人にとってかなり曲者なのだ、とあらためて強く感じたことがあった。

少し前から気に入って観ている Goose House というグループがあるのだが、きょう(年が明けてからではあるが)彼らが歌う Jingle Bells を聞いた。

歌声自体はものすごくうまくて気持がいいのだが、Jingle Bells.. というフレーズになると、全員が

♪ Zingle Bells, Zingle Bells

と歌う。


う。。(涙)

とても好きなグループだっただけに興ざめになってしまい、非常に残念だ。

いままでも40人のクラスがいてひとりも zi: と ji: の混同がないことは一度もなかった。さらに、 dzi; と 3: (← IPAを想像してください) との混同もあるので、4つ巴のカオスである。

さらに z はドイツ語では dz を表すのだからややこしい。

もしかすると「ジ」を訓令式ローマ字で zi と表記することの弊害もあるのか。