故・大山倍達氏をモデルにした「空手バカ一代」で、ケンカ十段こと芦原英幸氏は、四国の空手界に殴り込みをかけた時、「それ、もしかして空手?」と言って相手を挑発していた。
この文科省お墨付きのデモンストレーションビデオを見て思い出したのは、この「それ、もしかして空手?」である。
これもしかして英語?
このデモンストレーションビデオでは、文科省教科調査官の直山木綿子さんが
Do you like carrots?
の意味で、
Do you like callots?
を連発(6:29, 6:33 あたり)し、
また、その直前にも green pepper
の意味で、
gleen pepper (6:27)
いや、より正確には、gに母音をつけて
guleen pepper
と言っている。
嘆かわしい。
L/R の区別が自動化していないような英語学習者が、英語教員として教壇に立つことがあってはならないし、ましてや一国の英語教育行政のリーダーとして研修を行うようなことはありえないはずなのだが、そのありえない事態が起こっているのが今の日本である、ということか。
あの英語を聞いて、直山さんにこう言ってケンカを売る英語教師はいなかったことが同業者としては一番に情けなく、歯がゆい。
「それもしかして carrots?」
こちらのビデオでは、family name がところどころ、私には何度聞いても
famiry name
に聞こえる。また、
first name の tを開放し、かつその後に微かにあいまい母音をつけているのが大変に気になる。first name のように、tの後にn が続くような場合は、tは開放しないのが英語としては自然である。
ついでに言っておくと、彼女の first は firust のようだ。。。
繰り返すが、嘆かわしいことだ。「王様は裸だ!」と言う者がいない国だということだから。