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7/25/2020

顔が見えないほうが発音指導の効果が上がる?!

非常勤先の非・英語専攻のクラス。昨年とまったく同じ教科書で教えているが、7月時点で今年のほうが明らかに学生たち全体の発音レベルが高く仕上がっている。昨年は対面、今年はオンデマンドビデオ。

対面にせよ、ビデオ内にせよ、教材の発音面に同じ程度のしつこさで言及してモデルを示してきた。(いや、同じ程度にというのは正確でないかもしれない。良くも悪くも学生たちの顔がみえないビデオ内でのほうが、より徹底的にしつこく言及したような気がする)

そして明らかな違いは授業後の課題録音である。昨年は録音課題の提出はゼロ。今年は2週間に1回必ず音声ファイルを提出。提出された音声ファイルはすべてひとりひとり再生し、コメントしアドバイスをし、その様子(20〜25分くらい)のすべてをまたオンデマンドビデオに撮り、次回の授業として視聴すべきビデオのひとつとした。

1年生なのでキャンパスに一回も来ていないし、お互いの顔も名前も知らない。という状況なので、音声ファイルには氏名を書かせず学籍番号のみ。こうするとファイル再生されるときに自分はわかるが他の人はわからないので、みんなのまえで明示的に個人フィードバックされることの心理的抵抗を最小限に抑えられるはずであると考えた。

オンデマンドビデオなので、私のしつこい発音指導をどこまで個人個人が真剣に聞いてくれているのかは知る由もない。が、少なくとも録音課題の仕上がりから判断する限り、ほとんどの学生がかなりのていどしっかりと聞いてくれているのではないかと推測している。

Zoomは一回もやっていないので、こちらにしても、顔も知らない学生たち。だが顔が見えないからこそ指導しやすい、されやすい?という奇妙なパラドックスを感じている。