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3/12/2018

Shape of You 手強い。。。

歌の授業『英語教育学入門』で扱う歌を、毎年若干入れ替えている。2017年度に履修した学生にアンケートし、「これを扱って欲しかった、という曲があれば教えて」という設問に、唯一、複数学生が一致して推していた次の曲を聞いてみた。

Shape of You -- Ed Sheeran


そんなに速くはないのだが、結構音符と音節の対応が難しいところがある。昨夜結構練習したが、

Take my hand, stop, put Van the Man on the jukebox

なんか未だにしっくり来ない。授業までには仕上げねば。

しかし、この歌詞は結構やばいね。そもそもタイトルからして、

I'm in love with the shape of you.

I'm in love with your body.

という意味の shape of you だから。

「あなた私のこと本当に愛してるの?身体が目当てなんじゃないの?」

に対して、

「お前の身体を愛してるんだよ。オレの心ももちろん惹かれているけど、第一は(オレの身体が)お前の身体を愛しているんだ!」

と答えたとしたら、あまりにもストレートで完璧な返し、であろう。

しかも、このセリフをを、男の側からも、女の側からも言っている、と解釈できそうだし。

また男がいろいろ言っていると女が

Say, boy, let's not talk too much
Grab on my waist and put that body on me

「おしゃべりはほどほどにして、私の腰をつかんで、身体を重ねてきてよ」

と言う。

I'm in love with the shape of you
We push and pull like a magnet do

この push and pull も結構、性行為を連想させる。
こういう歌詞の歌が大ヒットすることは今の所、日本の歌ではないのではないだろうか。

この歌がいいと言ってきた学生(1年生)は、このあたりの内容はわかっているのか、いないのか。。不明。

私の授業では歌詞は最初から対訳で配るので、理解は保証されるのだが、1年生女子にこんな歌詞の歌を授業でグルグルで歌わせていいのかなぁ、とすこしだけ悩んでいるところである。(訳詞もはばかれるし)

大学生だし、ま、いっか。。。





3/08/2018

高1の暗唱コンテストを審査して

今日は関西大学第一高等学校の第1学年の学年行事、英語暗唱コンテストに招かれて審査員をさせていただきました。

Steve JobsのStanford Commencement Address の three stories のそれぞれを、5人で分担して暗唱するというものでした。つまり、Connecting the Dotsを5人、Love and Loss を5人、Story of Death を5人のチームになって暗唱するのです。

10チーム合計50人が出場したのですが、彼らは各クラス内での予選を経て選抜されたベストメンバーです。つまり学年全員がJobsのスピーチのどれかの部分を自分のクラス内では練習し、選抜された生徒は本番のステージに立ち、選抜されなかった生徒は観客として応援する、という構図です。

そのように学年行事として授業の中に組み込むことで、学年全員の生徒を巻き込んでイベントを作り上げるご担当の先生の手腕がすごいと思いました。

MCも男子生徒が英語で、女子生徒がそれを訳した日本語で、と、英語イベントの雰囲気を維持しつつ、万人の理解も保証するという、ほぼ完璧な運営だったと思います。

優勝したチーム、個人賞を獲得した生徒たちの英語レベルはかなりのものでした。受賞の感想をきかれたときも、約半数の生徒が英語で即興での挨拶をしたのには舌を巻きました。

大学生も負けていられません。

3/05/2018

三浦大知 EXCITE の「気持ち悪さ」

本当の意味で歌いながら踊れる、しかもその両方が超一流のレベルで、といわれる三浦大知さん。




それは確かにスゴイな。。と思うのだが、このサビ:

Excite Excite 高鳴る
Excite Excite 心が

む。。気持ち悪いな~

Excite Excite を、エ・キ・サイt・エ・キ・サイt

つまり3音節にして3つの音符を当てているのだ。

3つの音符があるのなら、

Ex ・cit・ ed    ex ・cit ・ ed とか、

Ex・ cit・  ing  Ex ・cit・  ing

とかにすればよかったのに。。。残念。

それにいたるまでの英語の断片が、それなりに英語っぽいからこそ、この

エ・キ・サイt

の気持ち悪さが目立つ。

2/28/2018

公開での討論

日本には、公開での議論や論争は望ましくない、できれば避けるべきだ、という、いわば「和を以て貴しとなす」文化が根強い、ということを本日改めて感じた。

Parkland shooting を生き延びたEmma Gonzálezさんが、高校生ながらNRAのスポークスパースンと公開の場で対決するような米国などとは、まさに真逆の文化である。



 個人と個人の問題ではなく、公刊されている著作物に関する問題なのだから、一から十まで公開の場で議論するのが最も fair なことだ、と私は考える。

学生の話はしません

誤解があるようなので、念のため。

このブログで、怒りをぶつけるようなことを書いてあるのは、すべて大人のことであって、学生のことではありません。

だいたい二十歳前後の学生に対して本当に「怒り」を覚えることは、今更ほぼありませんし、万一あったとしても、そのことを不特定多数が閲覧するブログに発表するほどの馬鹿者ではありません。

「刺し違えても排除してやる」

「お前はもう死んでいる」

「迷わず地獄に落ちるが良い」

「決戦は月曜日」

などなど、憤怒の矛先はすべて大人です。

大東の学生はみな素直でよい「子」たちばかりです。


2/25/2018

ガーラ再び。こんどは最高のコンディション!

恨めしい大雪のせいで試験日程が変わったために、第2回教職関係教員学生親睦スキー・スノボ大会の参加をキャンセルせざるを得なかった可哀想な3年生たちが、3年生だけでガーラに行くというので、一緒に行ってきた。




これまで2回はほとんど吹雪状態で顔が痛いほどだったが、3度目の正直、最高の天候に恵まれ、陽光を反射して輝くパウダースノーにテンションも上がる。


ほぼまったくの初心者から元モーグルの選手までと、スキル幅が大きかったが、上級者が初心者をよく教え、それぞれのレベルで楽しめる1日となった。


来年行く頃にはこの学生たちの進路はそれぞれ決まっているはずだ。さて、どうなるだろうか?


2/17/2018

地に足の着いた「裏技」指導術

正頭英和君が、最新刊
『教師の負担を軽くする!
60の技で4技能を圧倒的に伸ばす
英語授業の裏技指導術』
(明治図書)

を送ってくれた。



「小・中・高どこでも使えるアイデアが満載!」というキャッチコピーに偽りはない。

教師は忙しいからこそ「生徒の力を最大限に伸ばしつつ、かつ教師の負担を少なくする」工夫が大切だ、というスタンスで、彼が自分で考え出し、試し、修正した、personally tried and tested の「裏技」をこれでもか、と公開した本である。

ただ「裏技」というタイトルから場合によっては感じられるような「正攻法ではない裏からの攻め」といったニッチな内容をあつめた本では決してない。生徒を教える時のバックボーンとなるべき根源的なアプローチ、正攻法を綴った本である。

「いわゆる研究であるようなデータや引用などはありません。それは私がこの本を教室実践に根付いた本として意識したからです。」

という宣言から感じられる、現場教員・実践家としての矜持、プライド、自信、確信、がなによりも光り、個人的にはこの部分が一番うれしい。

内容をちょっとだけ紹介すると、

「問題集を使った研究授業がしたい」
「中身が退屈であってもやり方しだいで刺激的な授業になる」
「必要以上に定着を求めない」
 etc. etc. . . .

正頭ワールド炸裂である。

そして思わず命名の巧みさにも唸ったのが、「代名詞音読」と「和訳先『渡さない』術」。これらが何を指すのかは本を買って確かめてもらいたいが、う〜ん、こういうのを自分で考えだせるのはすごいね。

生徒の力をつけたい「教師」には絶対に役に立つ一冊である。