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4/24/2021

生徒/学生の「聞き間違い」を活かすフィードバックと発音カタカナ表記の話

<学生へのLINEのコピー> 

きのうの、What if I ....を、What define ..と書き取った人がいます。

これはとても貴重な情報なのですよ。つまり、what if I ...が、自分の耳にどう聞こえたのか、つまりどういう音で発音されたのか、に関する非常にいいヒントです。

(もし自分の生徒が、こういう書取をしたら、たんに「間違い」で片付けてはだめ。)

どういうことか。  What if のtは、アメリカ発音だと、d化することがおおい。 whad if → wha  dif 

そしてもちろん  if i は、  i fi  イファイ のようにつながる。

だから、 define のように聞こえたのは、ある意味正解なのです。

そう聞こえた「耳」は正しかった。その耳からの情報を、ただしく  What if I ...と解釈する「脳」が足らなかった。

普段から自分でも、 what if I ...を、ワディファイ..と言っていれば、すぐにわかるようになるのです。

それから英語教員志望者向けの話: 一般論として、こういう発音のカタカナ表記は、こうやってピンポイント的に(正しく)使うと、非常に有効です。 とくにリンキング部など。

教育実習で場合によってはプリントで、ところどころ英単語にカタカナを振らせる場合があるのですが、そういうとき、なるべく「よい」カタカナをふりましょう。

私は小学5年生のとき、ラジオの基礎英語をテキストなしで聞いていたとき、 あとから思えば、 Yes, it is. だったのを、音だけから、 イェ〜s  ィリエ〜z と聞いていました。

 a lot of apples アラーラvエァポウz   とかね。

音声学に裏付けされた、「役に立つカタカナ表記」を身に着けましょう。





4/04/2021

Speak Out!【Kindle本出版のお知らせ】

Speak Out!: Connecting the Four English Skills がようやくKindle本として出版にいたりました。CreAid Learning 社としての最初の出版物であり、その著者になれたことを光栄に思っています。

大学の入門レベルの学生を対象として、Kindle、音声、動画が立体的に組み合わさった我が国初のマルチメディア英語教科書です。試し読みができますので、どうぞ覗いてみてください。スマホ、タブレット、PCのいずれでも読むことができます。

なお、授業での使用を前提とした教科書であって自習用ではありません。Kindle内でインタラクティブに解答の正誤判定がなされる、ということではありません。正解はあくまで授業で採用してくださった先生を通じて提供されます。

発音練習のための付属アプリ(App Store / Google Playで別途¥250)もありますが、只今、絶賛、最終仕上げ中ですので、少々お待ちください!

よろしくお願いたします。著者


3/24/2021

電子教科書 Speak Out! のサンプル動画と音声が聞けます

クリエイド・ラーニング社から刊行される、大学生用の電子教科書  Speak Out! のサンプルです。スマホ、タブレット、パソコンで利用できる教材で、会話練習や発音チェックのアプリも付属しています。こちらのURLから音声や動画を聞いていただけます。















1/29/2021

「目隠しリピーティング」を紹介してもらいました。

目隠しリピーティングって?

ブログの筆者は私が高校教師時代に担任をしたMamikoさん。英語を教えた高校生がいまこうやってご自身で英語を教える仕事に関わっているのはとても嬉しいことです。

1/13/2021

新刊教科書の紹介のためのウェビナーを1/23に行います。

 金星堂 新刊ウェビナー2021


2021年度英語教科書新刊の中から4点について著者ウェビナーを開催します。
対象は大学・短大などで英語授業をご担当の先生方となります。
(お申込みにはzoomのアカウント登録が必要です)

なお、事前に下記の各教科書のURLより見本をご請求いただき、
お手元に見本をお持ちいただいてご参加いただくと、より一層内容を理解しやすくなります。
是非、事前に見本をご請求ください。

日時:2021年1月23日(土)13~15時(終了時間は予定です)
内容:
13:00~13:30(うち質疑応答10分)
『Active English through Movies / アクティブ・ラーニング型 映画で学ぶ英語4技能』
https://www.kinsei-do.co.jp/books/4125/
登壇者:塩見佳代子 先生

13:30~14:00(うち質疑応答10分)
『World Insiders―Authentic Videos from INSIDER / INSIDERで観て学ぶ 総合英語と世界の深部』
https://www.kinsei-do.co.jp/books/4121/
登壇者:吉田国子 先生

14:00~14:30(うち質疑応答10分)
『Easy Writing Output! / ライティングから始める英語アウトプット』
https://www.kinsei-do.co.jp/books/4122/
登壇者:鬼頭和也 先生

14:30~15:00(うち質疑応答10分)
『AMBITIONS Beginner /4技能統合型で学ぶ英語コース:入門編』
https://www.kinsei-do.co.jp/books/4119/
登壇者:靜哲人 先生

【事前登録はこちらから】

https://zoom.us/webinar/register/WN_ANTN5WCvSWCSSRe4sCy6dg
ご登録後、ウェビナー参加に関する確認メールが届きます。

1/09/2021

デジタル「教科書」の日本語ネイティブ英語教師の英語がこれでは困る

このビデオに出てくる日本語ネイティブ教師役の方の英語発音ですが、もうすこしなんとかして欲しい。シュワもヘチマもない感じある。またLも限りなく微妙だ。「先生」はもっともっと先生らしい英語を話していただきたい。これは「英語があまり上手くない」という日本人英語教師の悪いステレオタイプを敢えて採用しているのか?「教科書」にこれを出すのはいくらなんでも、いくらなんでも....では?

12/17/2020

エージーかエージーズか、それが問題だ ...

 大学にはいま「サンポリ」という業界用語がある。これは「3ポリ」のことで、「3つのポリシー」の略なのだ。すなわち、Admission Policy (AP)、Curriculum Policy(CP)、Diploma Policy (DP)だ。

この3ポリは学部学科だけでなく、◯◯センター(キャリアセンター、教職課程センター、国際交流センターなどなど)のような「所属学生」を持たない組織にもあるのだが、厳密に言うと diploma (修了証書)を出す組織ではないので、Diploma Policy はおかしいでしょう、ということになった。

そこで  diploma policy に変わる用語はありませんかねぇ、という相談を受けたので、英語教員としては、Achievement Goals でどうでしょうか、と提案したところ、それが採用になった。

カタカナ表記として一度「アチーブメントゴール」と言われたので、「いや、ゴールじゃなくてゴールズでお願いします。複数形で。」と言ったところ、その後、会議などでは「アチーブメント・ゴールズ」という言い方が用いられるようになった。

いったん、ほかが Policy と単数なのに、なぜ Goalsだけが複数なのか、という質問がでたが、policyは全体でpolicy ですが、 goalは個々の到達目標がたくさんあるので、という説明をしていちおうは納得してもらった。

問題はここからである。Diploma Policy を DPと略したように、Achievement Goalsも略記しなければならない。最近、猫も杓子も口にしているSDGsの例を見るまでもなく、Achievement Goalsは AGs になるのが正しい(は言い過ぎかもしれないが、少なくとも慣行であると思う)。しかし、アチーブメントゴールズのアクロニムとして、AGsを提案することは、私はできなかった。提案して採用されなかったわけではなく、自分の気持としてできなかったのである。

なぜか。

それはあくまでこれは、日本という国の中で日本語を物事を進めている中での、ファッションとしての?英語アクロニム使用の文脈だと考えたからだ。つまり、そのなかで「アチーブメント・ゴールズ(AGs)」とやってしまうと、AGsの「正しい英語らしさ」が目立ちすぎてしまって違和感があるのではないか、と思ってしまったのである。

会議のなかでも "DP"と書いてあるところは、みんな「ディーピー」と読んでいる。APは「エーピー」と読んでいる。でもAGを「エージー」と読んではくれるだろうが、AGsと書いてるのを、「エージーズ」と読んでくれるだろうか?

30 pointsでなく、30 ポイント というのがノームであるお国柄である。「ポイント」というカタカナ語は完全に定着していると思う。また発音的にもポイントとポインツの使い分けくらい、かなりハードルが低いと思うのだが、それでも、メディア等で、カタカナ語として、10点を、「テンポインツ」と言った例を私は聞いたことがない。ポイントでなくポインツというのさえ違和感がある国で、ゴールでなくゴールズというのを受け入れるだろうか?答えはノーではないか、と私は思ってしまった。

そもそも Go To Travel とやって、「わかるんだから、英語として正確かどうかなんて二の次だよね」という状況である。AG か AGs か、なんて二の次どころか三の次ではないだろうか。

だが、今後いろいろな会議で目にする書類で、AGと書いてあって、それを「エージー」「アチーブメントゴールズ」と発音されるたびに、AGs を提案しなかった己の意気地なさに思いをはせることになりそうだ。