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11/27/2012

小学校の先生、いっしょにがんばりましょう


[先日の山口の講演に出席していた小学校教師のみなさんに対してメッセージを寄せてくれませんか、と、英語の授業を頑張っている小学校の先生に依頼して書いてもらった文章]


大阪府の小学校で35年間教師をしています。(中略) 靜先生の授業を受けるまで、「私にはRの発音は無理」だと思っていたし、「Lは日本語のラ行で問題ないだろう」と考えていました。きちんとした指導を受ければだれでも身につけることができると今では思います。 
小学校英語というといつも指導者の問題が取りざたされます。小学校教師に求められる英語の力はと聞かれたら、私は「アルファベットの一つ一つの音が正確に出せて、易しい絵本やチャンツ、歌が正しいリズムで読めたり歌えたりすること」と答えます。これができないから小学校での英語教育に反対だという先生もたくさんいます。これが今の日本の英語教育の大きな問題点であって、個々の教師の怠慢といえるものではないでしょう。 
でもこの点について今さら中高の英語の先生をうらんでみてもはじまらないし、文科省の研修も期待できそうにありません。まずはLとRから始めて見ませんか。具体的には、マザーグースでも歌でも絵本でも簡単なものでいいので、自分の気に入ったものを選んで教師自身がモデルを徹底的にまねて覚える、というのを勧めます。そしてターゲットの語を決めて教える。小学校教師は音を大事にした入門期の文字指導の経験を持っているし、楽しい音読指導の方法もたくさん知っています。「あ」の一文字だけで45分の授業を組み立てられる力もあります。それらは英語の指導にも必ず生かされます。 
 今、一年生を担任していて、運動会のダンスで使った「under the sea」の歌を一緒に歌っています。RとLだけ、サビだけと思っていたのに、一つの音にこだわってみると、また次の音が気になってきます。帰る前に1、2回歌うだけですが、「今日はbetter とwetter の違いに気をつけて歌ってみよう」といった感じで、日に日にうまくなってノリノリになっていく子どもたちを見るのは楽しくてしかたがないです。実はその前の晩には必死になって「w」の音を練習しているのですが。子どもを鍛えるつもりが私自身が鍛えられている毎日です。まだまだこれからです。いっしょにがんばりましょう。


ありがとうございます。小学校教師に求められる英語の力についてはまったく同感です。「あ」の一文字だけで45分間の授業を組み立てる力、はすごいものですね。それにきちんとした発音さえ備われば、鬼に金棒です。英語の発音はこつさえつかめば決して難しいものではありません。小学校の先生方、どうぞ子どもたちのために、ガンバッテください。