教育実習生各位
先日の実習前トレーニング、お疲れ様でした。
補足しておきます。
(1)冒頭で言った、「聞かせるための」「見せるための」音読、 という意味をもう一度考えておいてください。 ひとつひとつの音が「生徒に意識されるように届いているか」 という意味です。たとえば、everyone ひとつとっても、vの音、rの音、語末の n の音が「生徒にわかるように届いているか」 という視点で考えてください。「 自分がちゃんと発音してているか」だけでなく「 生徒の耳に残るように届いているか」です。
当然、ゆっくり目に、強調的に発音することが必要です。 教壇では、英語をゆっくり、はっきり。それが、 CDにはできない、生身の教員の価値のひとつ。
(2)生徒の音はよく聞いてかならず「フィードバック」 しましょう。 おおげさに発音の仕方をあらためて説明するということでもなく、 生徒の音に対して、「ん?」という一言を発する、あるいは、 一瞬間をおいて顔をしかめる、程度でも効果はあります。要は、 単にどんどんスルーしない、という態度です。
英語でやりとりをしながらであっても、ひとこと、 人差し指をたてて横にふりながら(これは、ダメダメ、 といういみのジェスチャー)「uh-uh (ちがう、ちがう、という意味の英語音、 ネットで検索して音を確かめること)」と言うだけでもいいです。 そして、すかさず正しい音を、大げさに、 口の動きを見せながらやってみせてください。
(3)歌は、ぜひやってみるといいと思います。 1回の授業で数分から使えます。初回の授業では、 全体を聞かせるだけ(3分以内の部分を選んで)、次からは、 1回の授業で2~3行ずつ音読から歌う練習をする、 という形式で進んでいき、 最後の授業では全体が歌えるようになる、 という小刻み法も有効です。
選曲ですが、長くない歌、教育的に問題ない歌、 歌詞の英語が学習するに足る歌です。 メロディはすでに知っている、というのも大きな強みになります。 すると
ドレミの歌
スキヤキ(sukiyaki )= 上を向いて歩こう、の英語版(ただし失恋の歌です)
stand by me
Take me out to the ball game (アメリカ大リーグの試合ではかならず合唱する歌)
などが候補になります。あるいは、 教科書にはかならず何曲か乗っていますから、 その学校で使っている教科書に載っている曲でもいいかもしれませ ん。
すこしずつ歌をやらせてほしい、とお願いして、絶対だめだ、 という指導教員はほとんどいないと思いますので、 いまから準備していったらどうでしょうか。
(4)そして、グルグル。こちらのほうは勇気がいるでしょうが、 過去の実習生でトライした人はいずれも本人も大満足の結果を残し ています。さあ、あなたも是非! 自分の発音にある程度自信がある君なら、勇気をもって踏み出せ。 十分にできるはず。