もうちょっとしばらく前の話ではあるが、書いておく価値はあると思うので書く。
○○サプリとかいうスマホで英語授業(いわく「神授業」(!))のテレビCMで、講師が、
have to の発音は、ハフトゥーじゃなくて、ハフタ だ。これで英語は聞き取れるように成る! I have to go! アイ ハフ タ ゴー!だ。
的なことをドヤ顔で力説している、という場面があり、おもわず吹き出した。ナゼ吹き出したかというと、このカタカナ表記をそのままカタカナ読みして、
アイハフタゴー
とすべての音節・モーラをを力強く、同じ長さで発音しながらそういうことを言っていたからである。
言うまでもなく、have to の toは機能語だし、この文脈では弱形で発音されるので、カタカナ表記するなら、トゥー は多少ミスリーディングである。短く軽く、曖昧母音で、というのを教えるのは大切である。それを伝えるためにカタカナ表記で、「タ」とやるのもアリではあろう。「トゥ」でもよいと思う。
しかし表記はあくまで表記。本質は、この単語の音声が、(1)短くなり、(2)低いピッチになり、(3)母音の音価があいまいになる、ということである。よって、力強く、もろ明確な日本語の母音の音価を保ったママまで
タ!
と言っていたのでは意味がないのである。逆に
ゴ
ヘァ
ア f
イ トゥ
ウ
的な発音をしながら、ならば、カタカナ表記はタでもトゥでもいいのだ。
こういう英語音声の伸び縮み(音節による長短・高低・音価の明確化あるいは曖昧化)についての一般的英語教師の基礎知識が本当に低いのだ、ということをこの○○サプリの神授業から読み取ることができた。
ついでに書くと、この講師は、あの前の授業CMでは、
on は上じゃない。接触だ。だから、on the wall も on the ceiling も onだ!
と力説するとき、バリバリカタカナで、 on za wall も on za ceiling も ...! と言っていたのと同じ輩である。
その程度の音声軽視はその辺の授業の縮図なんだろうが、しかしあれを全国放送されるとねぇ。。
嘆かわしい。