イッテQで、芸人のみやぞんさんがアメリカに行って、昔マンモスを倒したいわれる槍状の武器アトラトルを、100m先の的に当てるのを挑戦する、という企画があった。企画自体は結構見ごたえがあり、みやぞん氏の運動神経に感嘆したのだが、きょうの話はその中でのひとこま。
現地についてみやぞんさんが、アトラトルの技術指導をしてくれるBobという男性と対面する。男性が、
My name is Bob.
というと、みやぞんさんは通訳(もしくはコーティネータか)氏に、「え?バームさん?」「バーブさん?」と問う。
通訳氏から「いや、ボブさんです」と言われると、みやぞんさんは「え、ボブ?あのボブなの?」と意外そうに言う、
というシーンが印象に残った。
なお、「あのボブ」というのは、「私たちが名前としてよく知っているあのボブという名前」という意味である。
ここから得るべき教訓はなにか。
(1)Bobの、oの部分の母音は、日本人が思っているよりもかなり長い、ということ。
(2)つぎに、音価がかなり「ア」に近いということ。
(3)そして、最初みやぞんさんに、語尾が「ム」だと感じられたのは、Bobの語末を開放しなかったからなので、開放されない閉鎖音を聞き取らせる練習が不可欠だ、ということである。
つまり、生徒にBobを発音させるときも、「バーb」と言わせることが必要なのである。
往々にして生徒の耳は合っているのだ。心にある単語の音声イメージのほうが間違っていることのほうが多い。だから、聞こえた音声イメージに合わせて、心的辞書のなかの音声イメージを修正してゆく必要があるのである。
ということを感じさせる番組であった。