大学近くの小学校で約10名の先生方に、「英語の発音に親しむ」と銘打った校内研修をさせていただきました。先方が「英語の授業をどうするか」の研究を進めるにあたってアドバイザーを求めているという話が、本学の教職課程センターの関係者を通じて私のところに廻ってきた、というご縁によるものです。
7月に小学校として研究授業をするに先立って、研究授業担当者を含む校内の全体の教員の英語力の底上げをするための研修という位置づけです。
教材はフリーハンドで決めてよかったので、考えた末、色をテーマにタスクを組み立ててみました。
What color do you like to wear?
-- I like to wear red.
Ah! Red looks good on you.
-- That's nice to hear.
というフレームに、green, brown などのR系の語と、yellow, black などのL系の語を入れてやるパタンプラクティスですが、強音節に合わせて腕を振ったり、ステップを踏んだり、花いちもんめをやったり、という動きを組み合わせました。
後半は、Brown Bear, Brown Bear, What Do You See? を使って、色と動物の名前が言えるように持っていきました。最後はひとりずつ、bearとかbirdとか役割を決めて群読風にやってみましたが、
Red bird, Red bird, what do you see? -- I see a yellow duck looking at me.
での、see と look の関係が、実際に act out させようとするとかなり難しいということが判明しました。
先生方にたいする音声トレーニングであるとともに、児童にたいしてこんなふうに授業ができるのではないでしょうか、というデモも兼ねていたので、オールイングリッシュでやってみましたが、無理はなかったように思われます。
ワークショプ終了後は、来月の研究授業の構想について何人かの先生と話す機会があったのですが、「発音」と「コミュニケーション」は、2本柱ではなくて、ひとつですよ、つまり、発音をきちんとすることがそのままコミュニケーションにつながるのですよ、という私の考え方を、まだ本当には理解・納得してもらえていないような感触がありました。
「コミュニケーション」というのは、児童と児童の「つながり」であり、児童と教師の「つながり」だ、という理解をされているようでしたので、もしそうであれば、きちんとした英語でつながる、というのを目標にしませんか、という方向に提案してみたいと考えています。