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4/11/2018

ひさびさの1年生の「普通の」授業の「快感」

やっぱり英語の教員は「英語」の授業を持たなければウソだろう。考えてみれば、大東で1年生の英語の授業をもったのは赴任した2012年度だけで、以来5年。。

ついにまた今年1年生のゼミナールという名の普通の授業をもつこととなり、今日、最初の授業だった。う〜ん、実にかわいい! 目が輝いていることといったら。。。たまりません。

手塩にかけて育てますよ〜

英語上手くしますよ〜

英語力つけますよ〜

楽しいクラスにしようね〜





4/07/2018

学生向け<「私情により欠席?!>

どういうわけだか、「私情」という単語を、「私的な事情」という意味で使う学生が増えています。

メールなどで、「申し訳ありませんが、私情により欠席します」などと書いてくるのです。

「私情」には、本来「私的な事情」という意味はありません。ネットではなく、ちゃんとした辞書で調べてみてください。「私情」とは、「私的な感情」「本当は抑えねばならぬ個人的な気持ち」「利己的な心 」という意味です。

「私情により欠席。。。」というのは、感情のを、事情の、と誤解したための誤用ですね。

「私情により欠席します」=「利己的な気持ちが原因で欠席します」

という意味なので、爆笑したくなります。

ネットを検索してみると、この誤用「私情により欠席。。。」という用法も広まりつつあるようですが、そういう表現を見ると私のように「こいつ馬鹿か ...」と思ってしまう大人も多いので、君たちは決して使わないように。

就職活動などでも注意!

「私事(わたくしごと)により」
「個人的な事情により」

と書くこと。

ちなみに「私情」のほうは、

「あの先生は、学生への接し方に、私情をはさんでいると思います。好きな学生はやたらにちやほやするくせに、嫌いな学生にはなにかとあたりが強いんです。ざっくりいうと、イケメンには優しくて、女子にはきついんですよ。」

のように使います。


4/06/2018

学校における部活顧問の押しつけはパワハラであり人権侵害だ

「部活顧問になるのをお断りします」九州の中学教諭が職員会議で宣言、長時間労働に一石

という記事を読んだ。素晴らしい動きである。こうやって徐々に声を上げ始める教師が増えればシステムも変わっていかざるを得ないはずだ。

あらためて「部活顧問 拒否」でググってみると、結構いろいろな方が挑戦を始めてシステムの切り崩しを図っていることが分かった。

部活動顧問は職務ではないので、仮に拒否しても処分されない、という事実も確認できた。

しかし全員が顧問を拒否してしまうと、一気に部活動がまわらなくなる(それで構わないという立場もあるが)ので、若年スポーツを公教育が担っているという今の日本のシステムを前提とした現実的な目標としては、


  • 土日は完全オフ
  • ウィークデーも1日はオフを設ける

程度がよいようである。

現実に、教員になって半年間で休みが数日しかない、という教え子の悲惨な声を聞いているので、他人事ではない。

こちとら、部活をやらせるために教科教育法を教えているわけじゃない!

4/04/2018

学生向け<名前の認識におけるトップダウン処理の影響>

「しずか」という姓は珍しいので、昔から苦労してきた。

電話で姓を名乗って、一発で聞き取ってもらえることはほぼ皆無である。どんなに滑舌良く、明瞭に「しずかです」と発音しても、十中八九、「いしずかさんですか?」と来る。

では、とばかり、「し」に力をこめて強調して「ずかです」と言うと、「しいずかさんですか?」と。どうすりゃいいんだよ?

これはもちろん聞き手のスキーマとして、日本人の姓として「しずか」というのが登録されていないために、ボトムアップ的にいくら「しずか」という音が聞こえてきても、「いやいや、そんな名字はないから、きっと石塚に違いない」というトップダウン処理が行われ、結果的に「石塚さん」という誤りに到達する、というトップダウン処理が結果的に悪影響を及ぼしている例といえる。

で、音だけではない。

大学の隣にうどん屋があり、待っている客がいる昼時には名前をウェイティングリストに書かされることが多い。今日は大学のそばのラーメン屋も大変混んでいたのでやはり同じように名前を書いた。で、うどん屋でもラーメン屋でもまったく同じ現象が起こった。

もし「靜」などと書けば、おそらく「しずさん」「せいさん」と言われるので、もちろん漢字など使わない。カタカナで書いてください、と書いてあったっけ?それは覚えていないが、うどん屋でもラーメン屋でも、同じように、カタカナで「シズカ」と書いた。読みやすいように、丁寧な楷書で、ちゃんと「シズカ」と書いた。

しかし私の番になって店員の人が言うには、うどん屋でもラーメン屋でも、まったく同じく、

「お一人でお待ちの、ツズカ様?」

ツズカじゃないよ。これ「シ」って字でしょ?いい歳して「ツ」と「シ」の違いもわからないの?とは言わないが、心で思いつつ、「あ、これですね。これ私です。」

気をつけていないと順番を飛ばされそうだ。

これもリスニング時と同じように、「シズカ」と書いてあるから、店員さんの視覚からは明瞭な「シ」という文字情報が入ってくるのだが、彼女の長期記憶の中のスキーマには「シズカ」なんて名字がないので、

「この名前は一見シズカに見える。いやいや、しかしシズカなんて名前はこの世にないはずだから、このシに見えるのは私の目の錯覚であって、ツに違いない。だから、このひとは「ツヅカさん(津塚?)だ」

という要らぬトップダウン処理が働いて、結果的にリーディングでもやっぱり私の名字は相手に伝わらないのである。

次回はひらがなで「しずか」と書いてみよう。もう読み間違えないよね?

4/03/2018

オリエンテーション:民衆の歌

学科の新入生オリエンテーションでした。昨年までは学科主任という縛りがあって、あまり勝手なことは言えないと感じていましたが(つっこみ:あれで縛りがあったんですか?! 去年はブルゾンちえみやってたけど。。)、ことしは一兵卒にもどったので、自分の授業の紹介だけを気楽にやりました。学科主任挨拶がないのはなんと楽なことか!


(ステージに上ると、やにわに歌い出す)
Do you hear the people sing,
Singing a song of angry men
It is the music of the people 
Who will not be slaves again
When the beating of your heart 
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start 
When tomorrow comes.

(で同じAメロの替え歌で、授業の説明を始める)
英語の歌の
授業やってるよ
それにはちゃんとした
理屈があるよ
歌詞の音節
メロディーにあえば
発音が上手になるから

(同じくBメロ)
水曜の4限
誰でも取れる
英語教育学入門A/B
毎年100人取る授業さ〜

(再びAメロにもどり、英語に戻るが、替え歌)
Do you hear the students sing
Singing a song of Taylor Swift
It is the music of the students 
Who are trying to speak better
When the beating of the words 
Echoes the beating of the notes
You can be excellent speakers 
When tomorrow comes!!!

(ステージを降りながら)
エド・シーランのShape of You やりま〜す。取ってくださ〜い!!


4/02/2018

学生向け<了解しました、はエラそう>

つい書いてしまう

「了解しました」

ですが、意識しておかないといけないのが、これは

「了解する(=承認する・認める)、了解しない(=承認しない・認めない)の選択肢のなかで、了解する、ほうを選択しました」

というニュアンスがある、やや上から目線、あるいは対等目線の言葉だということです。自分に了解する/しないを決める権利がある、という前提を背景としていることばだからです。

たとえば、AさんがBさんに、結構負担になるお願いをして、「悪いけど、了解してもらえるでしょうか?」とAさんが言うのに対して、Bさんが「いいでしょう。了解しました」などというときにも使われる表現です。

なので、基本的に目上の相手に対する応答としては避けた方が良い、ということになっています。後輩と同輩にだけ使います。(ビジネスマナーとしてです。ネットで調べてみて。)

ではどうするか。

「承知しました。」

ですね。これは下から目線の言葉です。「うけたまわりました」ということですから。「かしこまりました」になると、さらに下から目線になります(が、学生が普段使うには、過度にへりくだりすぎ/過度にフォーマルな印象があるかもしれません。)

また、ビジネスではなく日常のシチュエーションであれば、

「わかりました。」

もOKです。これはニュートラル目線です。

就職活動を始める人もいると思いますので、上記、頭に入れておきましょう。

面接されているときに、「了解しました」なんて言ったら印象悪いよ。

4/01/2018

教職を夢見る学生を一人でも多く導きたい

あれから4年。英語学科主任の2期目が終わりまして、このたび教職課程センターのほうにより深く関わることとなりました。(もちろん英語学科に籍があるのは変わりません。)高校の先生方、教員志望の学生がいましたら、是非、本学をお勧め下さい。高校生のみなさん、先生になりたければ、是非、うちにどうぞ。万全のバックアップ体制で、夢の実現のお手伝いをいたします。とくに英語の教員になりたいなら、率直に言ってどこの大学よりもうち(大東の英語学科)に来るのが正解です。どこにもない実践的かつ理論的かつアットホームな教員養成、題して「グルグルからスノボまで」をおこなっていますから。

以下は、教職課程センターHPにご挨拶として掲載する予定の、教職というものに対する私の想いです。よろしければお読み下さい。





教職を夢見る学生を一人でも多く導きたい

大東文化大学教職課程センター所長 靜 哲人


大東文化大学教職課程センターは、「教職を夢見る学生を一人でも多く導きたい」を合言葉に、2016年4月に設立されました。その名の通り、教員免許の取得を目指す学生、さらに教員採用試験に合格して教壇に立つことを夢見る学生の後押しをすることを第一の任務とした組織です。教員免許以外にも、図書館司書、司書教諭、学芸員など、本学で取得できるさまざまな資格の取得のサポートも行っています。

教員は特殊な仕事です。自分の仕事がどのくらいうまくいっているのかを、売り上げ高などの明確な数的な基準で示すことができません。例えば模擬試験の平均点がアップすることが必ずしもよいことであるとは限りません。テストに合わせた授業をすることを英語でteaching to the test と言いますが、その結果本当に大切な学力がつかないこともあります。本当に大切なことがらはテストで測れないことがあるからです。

また児童・生徒の問題行動の件数が減ることだって、必ずしもよい兆候であるという保証はありません。問題の根っこはそのままで、納得を伴わない力による指導で単に抑えつけているために減っているように見えているだけであることもあるからです。さらに仕事の成果が、子どもが卒業するまでには現れないこともあります。在学中はわからなかった、先生に指導されたことの価値が、卒業して5年、10年たってから、じわりとわかってくることもあるのです。

そして教員は特別な仕事です。毎年、基本的には同じような年齢層の子どもたちを担当し、同じような内容を教えます。しかし同じような内容を同じように教えても、同じような反応が返ってくるとは限りません。だから毎年勉強を続け、教えるプロとしての引き出しの数を増やし、子どもとともに成長してゆきます。そして年度の終わる3月には、今まで精一杯愛情を注ぎ手塩にかけた子どもたちと涙で別れ、つぎはどんな出会いがあるだろうと心待ちにする素敵な時がやってきます。

結果を数値で測れません。短期では結果がでないこともあります。それでも、いつの日か、「先生、ありがとうございました!先生のおかげで私、こんなに成長できました!」と教え子に言ってもらえることは、何ものにも代えがたい歓びを与えてくれます。そんな日が来ると良いなと密かに願いながら、毎日、「泥臭く」生徒のために努力する、それが教員という特殊で、特別な仕事です。

ほかの職業ではちょっと経験できないそんなワクワク感を味わいたい人、そんな特別な営みを自らのキャリアにしたいと思う人は、まずは教職課程センターを訪ねてみてください。教職に関する専門知識、教科の専門知識、豊富な教育現場経験、教育行政経験をもつ「教えたがり屋」のスタッフが、教員採用試験へのサポートはもちろん、さらにそのもっとずっと後までを見越したお手伝いをしたくてうずうずしながら待っています。