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3/09/2017

授業に命を賭ける地上最強の英語教師からのメッセージを聞け!

『高校英語のアクティブ・ラーニング: 成功する指導技術&4技能統合型活動アイデア50』(明治図書)の著者でもある、教え子のセバスこと小林翔君からメールをもらった。

彼は東京都教育委員会が主催する「教師道場」の研修リーダーとして後進を引っ張ってきたが、このたび研修を終了するにあたり、全体の代表として挨拶したので、それを読んで欲しい、と。

本人の希望もあり、彼の熱い思いをこのブログで紹介する。現場に行くと「教師って授業だけじゃないんですよ(ね)」という方向で知ったような顔で話す教師が多いなか、セバスのような授業ファーストを超えて「授業命」の哲学をもった人間は大変に珍しく、かつ頼もしい。

これからも若手のトップあるいは中堅のミドル?として、東京都の英語教員を引っ張っていってもらいたい。


<東京都授業研修修了式でのスピーチ文(抜粋)>

Back to the basics (初心に戻れ)

東京都立白鷗高等学校 小林翔

本日は私が教師として授業に臨むうえで一番大切にしている点についてお話しをさせていただきます。それは、よい授業というのは準備の段階でその大半が決まるということです。

ここで外科医のテレビドラマでの一つの台詞を引用します。「オペというのは準備で全てが決まる。だから何度も検証する。オペの手順、考えられるリスク、それを回避する方法、それらを全部何度も何度も何度も恐れや不安がなくなるまで検証する。怖いってことは準備が足りていないことだから、オペしてはいけない。」

このオペという部分を授業に当てはめてみるとこうなります。「授業というのは準備で全てが決まる。だから何度も検証する。授業の手順、考えられるリスク、それを回避する方法、それらを全部何度も何度も何度も恐れや不安がなくなるまで検証する。怖いってことは準備が足りていないことだから、その状態で授業をしてはいけない。」

外科医にとってのオペというのは患者の命に関わりますが、教師にとっての授業というのは生徒の人生に関わると考えます。たった一回だけの授業と考えるのではなく、その一回の授業にも最大限の準備をして授業に臨み、思いを尽くして授業を行うならば、生徒の未来は変わると思います

(中略)

学校生活の中心は授業です。教師の授業が変われば、生徒も変わる。この研修を通して、教師として授業で生徒を伸ばすことが第一であることを、再確認できたのではないかと思います。また、私も授業力の向上に向けて、更に、努力を積み重ねていく決意です。

皆さんは、この研修を終えるに当たり、一息ついていることと思います。ですが、ここからが大切です。この研修を通して身に付けたことを生かして、更に授業力の向上を目指してほしいと願っております。授業研究に終わりはありません。永遠の課題です。しかし、授業に対する情熱と生徒に対する熱い思いをもって実践を積み重ねていけば、必ずや授業力は向上していきます。自分の殻を破り、更なる目標を設定していきましょう。

Back to the basics.