彼女の「歴史」を振り返る、というコーナーのなかで、ハリウッド進出してPacific Rimに出演した時、英語で苦労しましたか、という質問に対して芦田さんは
「R(アール)の発音とか。。」
と答えたのだが、それに対して司会者や他の出演者は、
「ア~r」「ア~r」「舌を巻くんだよね。。。」云々、とお決まりの馬鹿げた反応を見せた。
こういう場面で決まって感じるのは、これだけ英語教育がなされているにもかかわらず、ほとんどの一般日本人には、いまだに
(1)アルファベットの各文字の呼び名・名前
と
(2)アルファベットの各文字の読み方(単語の中でのその文字の発音のされ方)
がごちゃごちゃになっている、ということである。
当然、「日本人はRの発音が苦手だ、できない」と言ったときに指しているのは、(2)の意味での「Rの発音」であって、(1)ではない。Rの文字の名前を発音するような場面は、単語のスペリングを読み上げる時以外には、ほとんどないはずので、(1)が問題になるはずもないのである。
しかし「Rの発音」と言われて反射的に「Rア、Rイ、Rウ、Rエ、Rオ」という人はほとんおらず、例外なく、こんかいのように「ア~r」という間抜けな反応ばかりだ。
以前別の番組でも、「LとRの区別」と言って、「エ l」vs「ア~r」とやっていたから、文字の名前と文字の読み方が未分化だ、という観察は残念ながら確かだと思われる。
で、その後、司会者に、何かRの入った単語を発音してみるよう促された芦田さんは
/ trævl /
と立派に発音した。さすが愛菜さん、きちんとした発音であった。
これを聞いた小峠さんは、受けを狙ったのだろう、「なんかトラブルみたいですね?!」と発言した。
こういうくだらないツッコミ?が出たのは、芦田さんの発音が、小峠氏のような一般的日本人がなぜか思い込んでいるように
/ trævel /
ではなく、英語らしい
/ trævl /
だったからに他ならない。
これをもってして「トラブルみたいですね」という間抜けなコメントが出るのは、ストレスのない音節は母音がシュワになったり、あるいは完全に脱落したりする、という英語音声の普遍的なパタンが、いかに一般日本人に浸透していないか、という証である。
(travel の発音は、実際にトラブルみたいなんだよ!)
ではなく、英語らしい
/ trævl /
だったからに他ならない。
これをもってして「トラブルみたいですね」という間抜けなコメントが出るのは、ストレスのない音節は母音がシュワになったり、あるいは完全に脱落したりする、という英語音声の普遍的なパタンが、いかに一般日本人に浸透していないか、という証である。
(travel の発音は、実際にトラブルみたいなんだよ!)
以上、芦田愛菜さんのインタビューを見ながら思わず感じた日本の英語教育のいまだに残念な点、ふたつ、である。
これから教師になる君たちは、以上の基本的な2点、しっかりと自分の生徒たちだけには伝えて欲しい。