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9/14/2015

『音読指導アイディアBOOK』 いいですね。

正式のタイトルは(長いけど)

5つの分類 x 8の原則で英語力がぐーんと伸びる!
クラスが集中する
音読指導アイデアBOOK

です。



正頭英和著

明治図書


教室における具体的な「音読」のやりかたを紹介する本です。ただし「音読」といっても 狭い意味の音読だけではなく、read and look upはもちろん、キーワードだけを見て本文を復元するとか、絵だけを見て本文を再現する活動など、本文を元にした音声タスクを幅広く紹介しています。

単なる音読テクニックの列挙ではなく、生徒の頭のなかに英語を残そう、という目的が一本通っているので、音読を超えて英語授業全般に対する考え方という点でも大変参考になる本です。

これだけ具体的に音読ベース活動のみを扱った本は今までほとんどないでしょう。音声チェック型、意味思考型、文法確認型、などの分類も、教師が「この音読はなんのためにやっているのだろう」と意識する助けになると思います。

私の1オシ箇所は、(授業は表面的な華やかさを追求するのはmisguidedであるが)「音読をしている生徒の頭の中は華やかな状態にしたいものです」(p. 45) という1文です。その通り。

技的にも、「Highway reading」とか、[Hospital reading」などというものもあり、おおなるほどね~ とうならされます。え、それ何?と思った人は、書店で手にとってご覧ください。

それぞれの音読法の手順ががひと目でわかるように、4コマ漫画風のビジュアルをつけたのもとてもよいアイデアですね。

教員志望の学生、若い先生、こころは若い先生、に是非読んで欲しい一冊です。


9/13/2015

自分の授業の一般性

今日、もっとも共感したコトバ:

「なにか発表したのに対して、『その実践は一般化できない云々』という人がいるが、自分は一般化などにはまったく興味がない。自分の今の仕事は今の目の前にいる学生たちをどうしたらベストの状態にもっていけるかなので。それ以外はまったく考えていない。それじゃあ研究にならないよと言われるのなら、じゃあそんな『研究』なんかシタクネエヨ。」

9/08/2015

大人のサックス教室と、楽しい英語授業

tata (takashi nakasone) さんの、

サックス上達における7つの神話 http://d3h0rwjhl76y46.cloudfront.net/mythofseven.pdf
より:

大手のサックス教室は、あなたを上達させるという事にフォーカスしているのではなく、あなたがサックス教室を辞めないという事にフォーカスしています。 (p. 5)

大手のサックス教室では、サックスの「上達」を目指すのではなく、サックスを吹く時間を「楽しむ」という事を目指しています。(p. 5)

大手のサックス教室が使う「楽しい」の意味は、苦痛を伴わないということです。面倒くさいことは嫌。練習するのも嫌。(p.5)

苦痛を伴わないわけですから、楽譜を体系的に理解することや出来ない事を反復練習するという面倒くさい事はしないでしょう。出来ないことがあるとその課題は飛ばして、出来る課題へ置き換えたり、とにかくストレスを与えないという事をやっていると思います。そして、発表会などの本番がある曲のみを形にしていくスタイルだと思います。(p. 5)

リズムを読める様にするというよりかは、リズムを覚える。音符を読める様にするというよりは、音符と運指を覚える。その曲のみは完成するがなかなか次の曲へは繋がらない。その結果、いつまで経っても楽譜が読めない。正しい奏法も身に付かない。指も動かない。その時期に練習している曲はなんとか吹ける様になりますが、サックスが上手くなったとは言えない。万年、初心者レベル。つまり、いつまで経っても上達しないのです。(p.6)


練習してもできないのはストレスになります。心が折れる時もあるでしょう。しかし、正しい方法論で練習を継続すれば、必ずできる様になります。できる様になるからサックスが楽しい。楽しいからでける。できる様になれば、周りの人が自分の音楽を聞いて喜んでくれる。周りの人が喜んでくれるから楽しい。楽しいから続ける。 これが、僕の提案する楽しいサックスライフです。(pp. 7-8)

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「楽しい」英語の授業もパラレルだろう。

できるから楽しい、それが私の提案する楽しい英語授業です。





9/06/2015

音符のルビと、英単語のカタカナルビ

楽譜には極力、ドレミなどのカタカナふりがな(?)をつけないように、というアドバイスを、ネット上の複数のサックス講師がしているのに出くわした。

「Gentle山本」先生曰く、どうしても不安であれば、楽譜をコピーしてそれにふりがなを付け、しかし演奏のときはふりがななしの本来の音符のみのバージョンを見て演奏し、どうしてもわからない時だけ、あんちょことしてふりがなバージョンを見た方がよい、とのこと。

なるほど。。。 

このアドバイスを聞いた直前に、 Summer time の楽譜に ミ ド ミ ... とフリガナをつけたばかりだったので、恥ずかしくなり、あわてて消した(フリクションなので。)

そして思ったのは、英語とのアナロジーである。

楽譜にドレミを書き込むのと、英語にカタカナルビをふるのと、共通点があるのかもしれない。

初心者はルビが必要である(というか、欲しがる)。しかし、いつまでもルビそのものを見ていては、上達しない。徐々に、ルビを助けとしつつ、英単語自体、さらに言えば、つづり自体を見て、そのつづり自体が表す音を想起できるようになることが、上達の意味である。

楽譜でもおそらくしかりであって、最初はルビを見つつも、徐々にオタマジャクシだけを見ながら 瞬間的に音を想起できるよになることが、上達なのであろう(おそらく)。