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10/31/2019

スピーチコンテストの Singing Show の最終リハーサル終えました。

土曜日のスピーチコンテストの幕間というかハーフタイムにやる Singing Showの最終リハーサルを終えました。

この企画の、スピーチコンテスト中のもともとの位置づけは、すべてのスピーチを終えて審査員が入賞者を討議・決定する30分ほどの幕間に行う、いわば刺身のツマのようなとは言わないまでも、空き時間の Filler です。

近年では外部のスピーカーを招いての英語の講演、プロによる英語落語、学内のフォトコンテストの表彰、などさまざまな企画を行ってきました。それぞれ興味深いイベントだったのですが、個人的には英語スピーチコンテストとの相性がどうなんだろうか、という思いがありました。

スピーチコンテストは興味深い催しですが、張り詰めた雰囲気のため、決してリラックスして見られるものとは言えないでしょう。そこにもってきていわば「休憩」時間にまで英語のシリアスな講演では、観客もしんどいと思われます。また外部スピーカーを招くのでは当然謝金も必要となり、持続可能性という点からも課題を感じておりました。英語でのスピーキングのメインディッシュには、英語での歌で箸休めがいいのではないか、とずっと思っていました。

そこで今年は、学生有志を募って。。。というのは表向き、実態は自分のゼミで「君たちさあ、全員スピコンのサポーターになってさあ、英語の歌歌わない? 歌うだろ?いいよね?いいだろ?やりたいだろ?やりたいよな?!」と、例によって無理やり 背中を押してやる感じで、英語の歌をいくつか歌おう、ということとしました。

こうしてゼミ生にとっては外発的に始まった企画ですが、その後は完全に学生が主体的に取り組んでくれました。外発的動機づけも内発的動機づけに変わる、の典型例だったかと思います。

曲数、曲目の選定、メンバーの割り振り、全体練習、パート練習、はこの半年、ゼミの授業時間の最後の30分をあてて取り組んできました。留学するため本番には in person では参加できないメンバーは、事前に作成した動画で出演してもらう、という徹底ぶりで「ゼミ生総出演」を貫いています。

その結果、私が当初思い描いていたレベルをはるかに超えた、コスプレ要素などもあるエンターテインメント性の高い舞台が完成したのです。「きちんとした発音」は担保した上での遊びであることは言う前もありません。

コンテストの中での位置づけも、刺し身のツマどころか、
それを目当てにくる客がいてもおかしくない極上のデザート、
といった趣に仕上がっています。

しかも凄いのは、このショーのパフォーマーのなかには、コンテスト自体でスピーチを行うコンテスタントも複数いる、ということです。当日は自分のスピーチのことと、ショーの出番のことで大変だとは思いますが、二足のわらじをしっかりと全うして欲しいです。

今日の最終リハーサルを終えて撮った出演者一同(若干名欠席者いますが)記念写真は、私にとっても特別な一枚になりそうです。みんな最高にいい顔してます。





これは私とって紛れもなく仕事です。しかし仕事でこれほど楽しい思いをさせてもらえるのは本当に稀有な贅沢でしょう。仕事でしんどい思いをされている方々が多いことを考えれば、天国にいるようなものです。文字通り、ありがたい、ことだと思います。

土曜日は、是非、彼らのパフォーマンスを見にいらしてください。


10/25/2019

英語スピーチコンテストの事前フィードバック行いました!

11月2日(土)に大東文化会館にて英語スピーチコンテストを行います

高校生10名と大学生11名がスピーチを競います。またハーフタイムショーとして英語学科の精鋭たちが素晴らしい歌と手作り動画を披露しますので、楽しいイベントになること間違いありません。

どなたでも観覧できますので、是非お越しください。アクセス→東武東上線・東武練馬駅3分(12:30会場)




実は、高校生出場者については、以前からやりたいと思っていてできなかったことを、今回は初めて実現できました。何かというと、本選出場が決まった10名が予選用に提出してきた録音ファイルを聞いて、ひとりひとりに発音上のフィードバックをもどす、ということです。そこを修正して本選に臨んで貰えれば、教育的にはよりよいのではないか、と。

ひとりひとりのスピーチ原稿の、発音の要改善箇所にハイライトをつけ、かつ以下のような共通文書をつけて、戻すことができました。

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高校生出場者のみなさんへ

こんにちは。大東文化大学英語スピーチコンテストまであと一週間となりました。準備に余念のないことと思います。

本選に先立ちまして、みなさん全員のスピーチ録音を聞いて、英語音声指導を専門とする立場から気になった部分をお知らせしておきます。これは全員のみなさんに、平等に行っているフィードバックです。本当はもっと早くお知らせしたかったのですが、今日になってしまいました。

みなさんのスピーチ原稿の、発音に改善の余地がある部分に、同じ基準で青いハイライトをつけました。添付ファイルを確認してください。単語全体にハイライトがついている場合は、その単語のアクセントが間違っているなど、です。再度、辞書などで確認して修正することをお勧めします。

一般論としてみなさんの欠点で最も多いのは、Lの発音です。LRになっているケースが多いです。LRの影に隠れて話題になることが少ないのですが、クリアな発音のためにはとても大切です。しっかりと舌先を歯茎または歯の裏に、長めにつけることが必要です。LRに、逆にRLになっている人もいました。

次に多いのは、単語の最後にくるNの音を日本語の「ン」で発音してしまっている誤りです。Nは「ン」ではなく、舌先を歯茎につけて「ン」のように発音します。そうすると、次に母音で始まる単語が続く場合には、リンキングして日本語のナ行のような音になります。たとえば an ideaは、「アンアイディア」ではなく、「アナイディア」のようになります。

ハイライトがついている部分の意味がわからないことがあるかもしれませんが、公平性の観点から、質問にお答えすることはできませんので、ご了承ください。ご自分で調べたり、また高校の先生に相談したりして、なんとか解決してみてください。

では、コンテスト当日に会えることを楽しみにしています。頑張ってください。

20191025

大東文化大学
英語スピーチコンテスト実行委員会 副委員長
英語学科教授 靜哲人

10/20/2019

アルコールフリーのワインとかハイボールがあった!?

一瞬とまどって二度見をしてしまった。

Alcohol-Free Drinks だと思っちゃったので。

では英語で言うならどうなるだろう。All-you-can-drink Alcoholic Beverages かな。。




10/18/2019

コーラスリーディングは止めたほうがよい。

最近強く感じていることがある。それは、

「直前に教師が(あるいは録音音声)がモデルを示して、それをリピートさせる時を除き、生徒たちだけでタイミングをとって音読するときは、コーラス(つまり一斉に声を合わせての)リーディングはむしろ害が大きいから止めたほうがよい」

ということである。

どういうことかというと、数十人で声を合わせようとすると、どうしても合わせやすいリズム、すなわち一番下手くそな、非英語的リズムで全員が音読する、ことになるからである。


これはたとえば、ABABの対話文で、教師がAの役、生徒全員がBの役、などのロールプレイなどの時に当てはまる。生徒はB,B,Bのセリフだけを直前にお手本を聞かずに産出するわけである。放っておくと絶対に、ベタベタなダメダメリズムになる。これは悪気がなくてもおそらく物理的・音響学的にそうなる法則なのだと思う。

ではどうするか?「自分で言うときは周りと声を合わせる必要はないよ。周りはきにせず、自分のできるベストな英語的なリズムとイントネーションで言ってごらん。ざわざとなって構わないから、自分のペースで、今の自分のベストで発音してごらん。」というのがいいと思う。

ちかい将来、声を合わせるときの音読と、声を合わせないときの音読の音声の質をデータをとって実証的に比較してみたい。

が、実証をまたず、たぶんこれはそうである。

そして、そういう個人個人ペースになったときの音読クオリティの底上げ、つまりもっとも下手な生徒のレベルをアップしてゆくのは、教師モデルの直後にリピートさせるときの、「そうじゃなくてもっとこう!こう修正してもういちど!」という声かけにまさるものはない。CDに丸投げするような「シャドウイング」ではなく。


3人目、出ました!

教科教育法を担当し始めてすでに約20年、毎年教育実習生の授業を何件も参観に行きビデオに収めてきたなかで、その場で「グォ〜これはいい!」という気持ちが湧き上がったのが2回だけあった。1回目が「虎の目、龍の耳を持つどS女子」、2回めが「サッカー大好き少年」である。そして早く3人め出てこ〜い!と願っていたのだが、ついに本日、3人めが出現した、と思える。

ちなみに今年の前期は10名の授業を見に行った。10名ははそれぞれ皆頑張り、それまでに伝授した技もいくつも取り入れた授業で、さすが!と思わせてくれる部分も多かった。それをまず強調しておきたい。その上で、だが、それぞれ50分のなかでどこかに本質的な部分で「むむ?!」というところが見え、前述のどS女子とサッカー少年のときのような、その場で身体の中から湧き上がる恍惚感を得るには至らなかったのである。こちらの見る目が厳しくなっている?ということもあるのかもしれないが、よし3人め!と認定する気持ちになるまでは至らなかった、というのが正直なところである。

こっちの気持ちが多くを求めすぎているからか。。。もう3人めはでないだろうかな、と半ば諦めていた矢先。それほど普段の接触は多くない教育学科学生ということで、自分のゼミ生の授業を見に行くときのような緊張感・期待感を持たず、比較的肩の力を抜いて参観に行ったのであった。

1時間目が8:15に始まります、というのでずいぶん早いなと思いつつ7:45に学校に着き、校長室に通されて学生本人が現れたと思ったらいきなり平謝り。なんと本当の授業開始は 8:50なのに、なぜかメールでつい8:15(職員の連絡会の時間)と書いてしまった、とのこと。おいおい。そのためにこっちは5時起きしたんだぞ。ずいぶん早いとは確かに思った。しかしまあ遅く間違えるよりはマシである。

というご愛嬌はあったのだが、校長先生の彼に対する評価を聞いてみると、これがもうべた褒め。昨日研究授業をみせてもらったが教育実習生としてはあれだけできれば十分である。即戦力である。(彼は小学校教員になるのが決まっているが)できれば中学校で欲しいくらいである。彼のような若くてはつらつとした男性教員は小学校では喉から手が出るほど欲しいはずだ。子どもたちが彼の周りにまとわりついてくるのが目に浮かぶようである、等々。。

まあ彼のキャラクター的に愛されるだろうなとは思ったが、ここまで絶賛されるとは想定外だったので、こちらとしても嬉しいことである。しかし英語的にはまだまだの部分もあるのは知っているので、時間があるのを幸い、これから授業で使う英語表現、英文をその場で校長先生の前で発音させて、リズムとイントネーションの調整をしばし。

そしてようやく開始になった授業の流れ(対象は中3)は以下のようである。

(1)あいさつ
(2)帯活動のスモールトーク:ドラえもんにお願いするとしたら何?
<ここから主たる題材(地下鉄路線の案内をする対話文)>
(3)オーラルイントロ
(4)CDの聴き取り
(5)音読練習
(6)ロールプレイ(スクリプトあり)
(7)ロールプレイ(ペアでスクリプトなしで、路線図のみ)
(8)ロールプレイのグループ内一斉テスト
(おまけ)仕上げにもう一度 教師対全員のロールプレイ

流れは「普通に」よい。

こういう「普通」がなかなか学生にはできないのである。(3)→(4)→(5)の「音声のみ→文字を見ながらの音声確認」という流れ、(5)→(6)→(7)の、「徐々に負荷を上げて、単なる音読からスピーキングへのステップアップ」、そして(8)の、「ゆるい形で全員が評価される授業内パフォーマンステスト」という「インフォーマルテスト」の仕掛け。

学生にはいつも、その日の授業で生徒にできるようになってほしい最終イメージを決め、そのイメージが達成できるようにすること、と言っている。きょうの授業の最終イメージは明らかで、「路線図のみを見ながら、教科書の対話文をちょっとだけ変えた対話がペアでできるようになること」であった。そしてそれは概ね達成されていた。生徒たちにとっても達成感がある授業だったはずだ。

(2)のスモールトーク(と称する活動)は、ドラえもんが自分の友だちだったら何をお願いする?それはなぜ?というトピックでペアで会話ができるようになる、というベタなものだったが、ドラえもんのもっている秘密の道具を生徒に問いかけて生徒とやりとりをしながら道具を列挙していくときの、彼の声色というか目つきというか表情というかが、普通ではない。身体と目でひとりひとりの生徒と、またクラス全体と「つながっている」感が張り詰める。彼のベースには小学校教員になるための訓練があるためだろうか、教師という役者としての役者ぶりがいい。開始5分のこの時点で、もう私は嬉しくなってしまった。手順がどうのこうの、という話を超えて、教師がひとりひとりの生徒と「つながって」授業を進めている感覚、というのは1対40名のクラスサイズにおいては、ある意味他の何よりも大切なものだろうと思う。

この「生徒とつながりながら」授業をすすめる感覚というのは当然ながら主たる題材である対話文に移ってからもそこに存在し続けた。文の音読をさせながらも生徒の音声を聞き取って、「ん?いやそういう音じゃなくてこういう音」という指導を即座に、しかも英語で加えるテンポの良さ、は私自身の授業のテンポにも引けをとらないものだ。発音指導を始めると本来の活動ができなくなる、などと誤解している教員は世の中に多いのだが、そんなことはまったくない。THやRがどういう調音なのかという宣言的知識をすでに与えてあれば、それをその瞬間手続的知識に変換させるためのフィードバックというのは、一回、ものの数秒でおわるのだから。

ペアにしてのにぎやかな活動も多かったが、ペアワークの間中、かれは教室じゅうを歩き回り、ペアの間に頭を突っ込んで音声を聞き取ってはフィードバックを繰り返す。的確にかつ瞬間的に。おそらくそのせいで、バズで聞こえてくる生徒同士のやり取りの発音もまずまずである。ペアワークの間はフィードバックの時間だ、という私が2年間口を酸っぱくしていっていたことをきちんと実践してくれている。

そして最も良かったのは、音読の最終形として、スクリプトなしで路線図を指し示しながら、お互いの目を見ながら対話を再現してみる、という活動を持ってきており、その発音やリズムのクオリティもまずまず高いレベルでやりきったことである。対話文にしろ説明文にしろ、授業の最後にはノンバーバルなキューをもとに再現するのはルーテイーンにせよ、と教えているが、これもなかなかきちんとした形では取り入れられていた記憶はないので、今日の授業は印象に残るものだった。

彼は英語のうまさ・自然さに関してはうちのゼミ生の平均レベルにはかなわないのだが、表情力、声の表情力、目のちから、生徒との「つながり力」、効率的フィードバック力、はげまし力、親しみやすいキャラクター力、などの点において極めて優れている。

ああいう教員を育てることができたのは私にとっても喜びである。まずは小学校でスタートしても、おそらく中学教員としてデビューする日も遠くないだろう。







10/03/2019

音読、それは体罰。。。

は?小テストする? なんでそんなことするんだよ。そんなことしたら生徒が、授業外に準備のために時間を費やすことになるだろ?貴重な部活とバイトの時間をそんなことに使わせる権利はお前にはないんだよ。

は?音読?そんなことさせたら生徒が疲れんだろうが。声がかれたらどう責任とるんだ?横暴だろ。体罰と同じだよ。

おい、お前、この前授業中に寝ている生徒を起こしたそうだな?何の権利があって生徒の眠る権利を侵害するんだよ。理事長室に来い!生徒からクレーム来てるんだよ。

は?お前なんでそんなにたくさん板書するんだよ。書き写すのが大変だろう。生徒の身にもなれっつーの。

は?お前なんで授業だからっていつもいつも教室に行くんだよ。生徒がリラックスできねぇだろうが。

は?グルグル?なんだそれ。生徒を立たせて、おまけに発音させるだぁ?頭おかしいのかお前。生徒がストレスで病気になったらどうするんだ? 人権侵害だからな。体罰は法律で禁止されてんだよ。

. . . という学校が、本当に、現実に、あるみたいです。