Total Pageviews

8/17/2017

April が読めない大学4年生

先日、ある4年生の面接練習をしたのだが、そのなかでちょっとショックなことがあった。それは、彼女が April を「まともに」読めなかったことである。

なんと読んだかというと、御多分に洩れず

/ ˈeipril /

と読んだのである。正解はもちろん


/ ˈeiprəl / あるいは / ˈeiprl /

だ。

彼女は少なくとも私の授業だけでも2年次に1年間学び、3年次も他の先生の英語教育系の授業を複数取っていた。まじめで熱心な学生だ。私の授業の中で April という語自体が出てきたかどうかはわからない(おそらく出ていないかもしれない)が、どういう場合に母音が reduced vowel になるのか、とか schwaとはどういう音なのか、などは何度となく口を酸っぱくして言った、と思う。

が、やはり April は/ ˈeipril /だという思いこみを崩すには至らなかった、ということである。自分の指導力のなさに慚愧に堪えない。頭から冷水を浴びせられた思いである。

もちろんこれが大問題なのは、こういう母音弱化vowel reductionは Aprilだけの問題ではなく、あらゆる単語で起こるからである。full vowelを期待していて reduced vowelが来たら聴解できない。 label が「ラベル」とか「レイベル」だと思っている学習者は、「レイボウ」と言われてlabelを想起するのは難しいし、modelが「モデル」だと思っていれば、「マドウ」がなんなのか理解はできない。fossil だって「フォスィル」だと思っていては「ファソウ」に対応できない。

だから、Aprilを導入する中学の先生、/ ˈeipril /なんてデタラメ発音を教えるのはやめてください。CDよく聞けばわかるはず。まさか、先生も / ˈeipril /だと思ってた、なんてこと、ないですよね?