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1/23/2022

あれから4年。松村昌紀編(2017)『タスク・ベースの英語指導 -- TBLTの理解と実践』(大修館書店)における『英語授業の心・技・体』のトンデモ引用はようやく姿を消した。しかし . . .

もうほとんど4年前の2018年の最悪の思い出として残っている、松村昌紀編(2017)『タスク・ベースの英語指導 -- TBLTの理解と実践』(大修館書店)における『英語授業の心・技・体』のトンデモ引用事件の当時の顛末を、


としてまとめたことは以前にも報告した。要するに、私の著書『心・技・体』の全体をまったく捻じ曲げて引用した著書の著者たちが、自分たちの引用が不適切だったことをまったく認めないまま「重版がかかった時点では引用を削除する」ことのみ同意した、という極めて不愉快な事件であった。

あれからほぼ4年。先日、大修館書店の担当者に重版がかかっているかをメールで問い合わせたところ、なんと「2019年に重版がかかり、該当部分の引用は削除されております。担当者からご連絡させるべきでした」とのことであった。

当該のページのPDFを請求し、引用が削除されていることを確認した。




ようやくこれで心に一区切りをつけることができる。しかし以前も書いたが、現在新たに出回っている『タスク・ベース』から『心・技・体』の引用がなくても、すでに出回った初版のおそらく数千部(図書館にも所蔵されているはず)は回収する術はない。それらを読んだ人々には『心・技・体』は誤解され続ける。

そして引用が削除された2019年9月の時点で先方からなんの連絡もなかったという点が、大修館の担当者も認めている通り、大変遺憾である。本来は編著者の責任で連絡してくるべきだが、そういう良識が期待できない相手なのでいまさら意外性はない。

最初から最後まで残念な事件であった。2018年3月17日に私は以下のように書いた。今回の結末でまたこの思いを強くした次第である。

「最後の最後まで非を認めずに強弁する姿勢を崩さず、しかしその強弁を公開されることは拒み、かつ私と直接やりとりをすることから逃げ回ったとしか思えない『タスク・ベース』の編著者に対しては、今は軽蔑と憐れみしか感じない。」