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3/08/2011

音節は大切、されど区切りの位置は2の次でいい

前のポストに対して、中学の先生から、

「中一でも音節を教えたいのだけど、今は教科書も辞書も音節を区切って示していないので、どうしたものか。mayorがmay-orとなっていると、そのまま may-orとノートに写す子もいるので、辞書が分綴してないのはむしろ歓迎。でもリズム学習のためには音節が大事なことも分かる。どうしたものか。」

といった声をいただいた。

で、私の回答:

なるほど。たしかに音節の表示はくせものですね。

そもそも、音節の切れ目がどこにあるか、というのは音声学者以外ではいちいち辞書をチェックする必要があるほど、さらにいうと音声学者でも考え方によって複数の切り方がある語があるほどの面倒な問題のようです。

それもそのはずで、文字やIPAは、一字一字それぞれを区切って書きますが、音声の実体は切れ目のない音波の強さが無段階に変化するものだからです。

つまり、2音節語というのは二つの頂がある山脈のようなもので、遠くから見れば、2つの山があることに関しては誰の目にも明らかで、議論の余地はありません。ネイティブにとってはある語が何音節語であるかは素人にも明らかです。

しかし、じゃあ、二つの山の間の谷の部分で、一つ目の山がどこで終わって、どこからが次の山が始まるのか、というのは、境界引きの専門家でなければ多くの場合無理です。物理的にもっとも海抜の低いところが、ひとつの分節音素の途中に存在することだってないわけでないからです。この岩はこっちの山に所属させようか、この原っぱはあっちにしようか、という議論になるからです。

ということは、

1)学習者も、ある語が何音節なのか、いくつの山からできているか、というのは早くから意識すべきである。

2)しかし、音節の切れ目がどの文字と文字の間にあるのか、については意識する必要はない。

ということです。

そして、そのために最適な表記が....

もうわかりましたよね...

mayor   Oo

というポンポン表記なのです!