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3/17/2013

研究の結果を「下ろす」研究者様

人の話を聞くと、十中八九イライラして我慢できずに要らん事を言ってしまい、また敵を増やすのが関の山なので、講演、シンポジウムの類には出来る限り足を向けないようにしている。

が、きょうは個人的な興味があってある研究会に講演を聞きにいった。初めて話を聞く講師だったのだが、わかりやすい話で内容も有益だった。早速試してみようかな、と思える話だった。

ちょっとしたことで質問させてもらったのだが、講演後に講師がやってきて、

「質問ありがとうございます。実は靜先生を初めて知ったのは◯◯◯◯年くらいに◯◯大の学会で。。」

「え?そうなんですか。」

「シンポジウムの後で発言されてましたね」

「え?何の話でした?」(ドキ!どの話だろう??)

「研究結果を現場に下ろす、という表現に対して、『現場に下ろすとは何ですか!!』と言われてましたね」

「ああ、はいはい、思い出しました!」
(あの時か。学会のシンポジウムで、大学の研究者のパネリストが、浮世離れしたような発表をして、かつ「研究の結果が出たらそれを現場に下ろして」云々という表現をしたのに思わず本当にブチキレてしまい、質疑応答で手を挙げて、 
「『下ろす』っていうのはどういうことですか?! 大学の研究が上で中高の教室が下だとでも思っているんですか? そういう意識だから現実の教室とはかけ離れたような研究になってしまうんですよ。もっと役にたつ発表をしてくださいよ!!」 
(ちなみに自分は大学に勤めて2~3年めだった) 
と会場を凍りつかせる発言をして、そそくさと会場を後にし、二度と学会の講演だのシンポジウムは行くまい、仮に行っても二度と発言しまい、と自分の大人気なさに自己嫌悪に陥りながら、誓ったのだ。 
(が、知っている人は知っているように、その後も、何度も似たような状況は起こしている。とにかく、以前は、現場に出たことがない大学院生や中高で教えたことがない大学教員が海外の文献をもとにしたような研究をして、その結果をもって、日本の中高の英語授業について上から目線での発言をするようなことがあると、自制が効かず、相手を一刀両断するような発言で噛みついてしまうことが多かった。)

「あの発言を聞いて、本当に共感しました。私もそういうスタンスですから。」

(ええええ!!)

「いやあ、お恥ずかしいです。ありがとうございます」


いやあ冷や汗モノだが、自分でもほとんど忘れていたあの発言を、そのように好意的に聞いてくれた大学の先生もいたのか。。。ありがとうございます。嬉しかったです。

でも、大人げないにしても、良いこと言ったね、オレも(^^)。