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4/08/2013

帯気音 と 母音

数日前、素人外国人で日本の歌が一番うまいのは誰かを決めるというテレビ番組を観た。世界各国から招待された素人が日本の歌をカラオケで歌う、という趣向であえる。

歌はそれぞれ皆非常にうまいのだが、歌詞の発音の巧さには、結構凸凹があった。ひとりかふたりは、目を閉じれば日本語ネイティブでないとはわからないと思われたが、ほとんどは、どこかにネイティブではないな、と思わせるものがあった。

日本語においてノンネイティブ性を感じさせる発音の正体は何だろう、と注意を集中して聞いてみた結果、ひとつは語頭破裂音の帯気の強さだ。日本人の日本語ではまずありえないという強さの aspiration が、非母語話者であることを感じさせる。

もうひとつは、単母音の対等な連続、例えば「あい」OO を、二重母音のあーぃ Oo と発音してしまう点であった。

ここからわかることは、逆に日本人が英語を話す時は、英語らしさを生み出すには、破裂音の十分な帯気と、二重母音の最初の要素を強く長く、glideの終盤までなめらかに弱める、ということが大切だ、ということだ。