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9/02/2018

JACET2018で大東英語学科の英語教員養成について発表しました。

大東文化大学英語学科における中学・高校英語教員養成
- 緊密な協働による教員免許の質保証の試み

靜哲人・淡路佳昌

本学科では英語教育が専門の発表者ら2名を中心に中学・高校英語教員の養成を行っている。2年次の教職必修科目「教科教育法(英語)基礎A/B」では音声スキルの養成を中心に将来の英語授業者としての心技体を鍛え、選択科目「英語教育学概論A/Bでは外国語教育に関する基本的な事項や現在の問題について討論を交えて講義する。3年次の必修科目「教科教育法(英語)応用A/B」では指導に必要な知識とスキルを実習形式で指導し、徹底的なマイクロティーチングと事後指導を行う。この他に3年次には言語評価法、ICTCALL、第二言語習得論、小学校英語教育に関する選択科目も開講されている。




特筆すべきは第1に、2年次と3年時の必修科目を発表者ら2名が「横割り」で担当するため、教職学生は全員必ず2年時には第1発表者の、3年時には第2発表者の授業を履修することである。こうして我々2名が教職履修学生を全員把握し、かつすべての学生が、根本的な英語教育哲学は共有しながらも力点の置き方やテイストは異なる2名の教員の「洗礼」を1年間ずつ受けることで、教育実習にたどり着く学生の質を担保する。特筆すべき点の第2は3年次末の「実習レディネス・アセスメント(JRA)」である。教育実習に行くには発表者らが協働で面接方式や録音ファイル評価で行うJRAに合格しなければならない。これにパスする学生は例年20数名だが、特筆すべき第3の点は、実習期間中にこれらの学生を我々が可能な限り分担して訪問し、ビデオ撮影をした上で指導することである。訪問指導によりその後の授業が劇的に改善した例も少なくない。教育実習を終えた学生が履修する「教職実践演習」は第1発表者が担当し、本学の英語教員養成の画竜点睛を試みる。このような指導体制により卒業後に教壇にたつ学生も増加してきており、その卒業生教員のネットワークUpDATESでは情報交換が盛んである。