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5/01/2020

遠隔授業の動画作成では「カメラを止めるな」

動画の一本一本を短くする必要が、本当にあるのだろうか?

ここのところの遠隔授業の動画の作り方で「学生の集中力は続かないから動画一本は10〜15分くらいで」というアドバイスがよくあります。まあそれは一理あるのですが、そのために、90分に相当する授業のために、細かい動画を3つも4つも作る、のはエネルギーが必要になりませんか?本当に動画を学生の集中力スパンに合わせて細切れにする必要があるのでしょうか。

人は本を読むときに長時間集中できないから、一つの小説を一冊にしておいてはいけない。30ページくらいからなる分冊で5冊にしなくてはいけない。というアドバイスが当たっていないと同じ程度に当たっていないような気がします。

読むのに疲れたり飽きたりした読者が本を閉じてティータイムを始めるのが自由であると同様に、70分の動画を見ていて疲れた視聴者は、動画を一旦止めて、コーヒーを飲んだりすることはまったく自由にできるわけです。だいたいそのための、On Demand動画でしょ。自分の都合と時間に合わせた自由な見方ができるのが、オンラインにはない強みです。

それを作る側が手間隙かけて、一口サイズに切り分けたような動画を作ってやるのは、なにか違うような気がします。一回こっきりならそういう手間をかけるのもいいのですが、授業が始まったら、毎週、すべての授業にそれをやるわけですよ。賢明な「働き方」とはとても私には思えないな。

さきほど作った動画は1年生用の語学の授業用ですが、75分くらいになりました。これでもリアル授業の90分よりは短いですよね。75分はもちろんいくつかのセクションに別れるので、あらかじめパワポスライドで1枚「ひと区切りつきました。ここでポーズを入れて休んでもいいですよ。」というキャプションに、コーヒーのイラストを添えたものを作っておいて、ひとつの活動とひとつの活動の合間に15秒間ほど無音で挟み込み、その間、私自身も水を飲み、一呼吸おいてから「はい、では再開します」と言って、次のセクションを始める、というやりかたをとりました。

こうすれば本当にそこで休みたい学生は主体的にポーズを入れて休めばいいですし、そのままで大丈夫な学生はそのまま続行すればいいわけです。

いずれにしてもその「小休止スライド」の間も録画は続いているわけなので、小休止込みの75分動画は、ぴったり75分の作業時間で完成です。

要は「カメラを止めるな」がいいのではないか、というのが今の私の考えです。

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