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4/02/2012

当て推量でもマークさせる理由は?

初めてTOEICの監督をした。

CDに録音されたインストラクションの中で気になったことがあった。

「時間配分に気をつけて、多少分からなくてもとにかくすべてマークすることをお勧めします」

と趣旨の文言がCDに録音してあるのである。

受験者サイドの方略としては、マークしなければ確実に☓だが、マークさえしていれば○の可能性もゼロではないのだから、とにかく全部マークする、というのは正しい選択である。

しかし試験する側、テスターのサイドからすると、答えに確信があろうがなかろうが、何でもかんでもマークされる、というのはテスト得点の信頼性を落とされていしまう、つまり測定の精度を落とされてしまう、困った行為なのである。

それをなんとか防ごうと、昔からいろいろな修正公式(要は、白紙は0点だが、誤答は減点する、という方式によって当てずっぽうを防ごうという試み)が提案されてきているくらいなのである。

当てずっぽうと言ってもいろいろなレベルがあって、まったくのguessing から informed guessing まで無段階の continuum なので、完全に排除するのは不可能ではあるのだが、かといって、テストする側が、「とにかく全部マークしてください」という方略を奨励するというのは、すくなくとも理解に苦しむところである。

実際、試験の後にカフェテリアで昼食をとっていると周囲から、「途中で飽きちゃってさあ、全部同じにマークしちゃったよ」という無邪気な声も聞こえてきた。

それも無理も無いことである。

しかし、とにかく全部マークする、というbehaviorを、他ならぬテストする側が奨励することによって、テスト得点の誤差分散が大きくなっているのは間違いないだろう。テスト機関としては自分で自分の首を絞めているのではないだろうか。

It is not easy to understand, or guess, why TOEIC admins want the candidates to mark all items no matter what, even by guessing.