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7/08/2012

アイアンで刻むか、ドライバーでワン・オン狙いか? 「細切れお任せグルグル」

先週いくつかのクラスで試みてみて、こりゃええわ、と思ったのが、標題の細切れお任せグルグル。

通常のグルグルは、1回にやる項目は予め指定しておきます。例えば、

1番はこの文(またはフレーズ)、それに合格した人がやる2番はこの文(またはフレーズ)、次の3番は。。。

のように。

細切れお任せグルグルは、一気に言わねばならないフレーズは比較的短めに設定しておき、そのかわり、一度にひとつのフレーズだけをトライするか、ふたつ一気にやるか、あるいは3つやるか、は生徒・学生が決める、というシステムです。

判定は通常どおり行いますが、ある学生が2つのフレーズをいっきにトライして、2つ目のフレーズの一部で発音がだめだったり、暗記がとんだりした場合には、1つ目のフレーズだけマルになる、というものです。そうして、その学生は、次のラウンドでは、ミスった2つ目のフレーズから始めます。

最終的な集計は、とにかく◯をゲットしたフレーズ(=指定したチャンク)の数かける任意の点数(5点とか)、です。

やってみたのは、歌と心技体の英文サマリーです。

Born This Way なら、

My mama told me when I was young /

We're all born superstars /

She rolled my hair and put my lipstick on /

In the glass of her boudoir /

と指定しておいて、1~2行目だけやる者、1~4行目までいっきにやる者、などがいました。

L-O-V-E  では、

L is for the way you look at me /

O is for the only one I see /

V is very very extra ordinary /

E is even more than any one that you adore can /

といった具合。

いっきにトライしても、ミスったチャンクの直前まではマルにする、というのが、複数のチャンクをトライさせる気になるのでいいのではないかと思いました。

この方法は、とくにクラス内の学生に能力・進度の差が激しいときに有効かと思われます。

また、多少グルグルの一周の時間が長くなっても、あまり問題にはならなくなります。なぜなら、待ち時間がながければ、その分、多くのチャンクを記憶しようとすれば、有効な時間の使い方になるからです。

以前から、能力の低い生徒が対象の場合にも、発音やリズムの合格基準を下げるのではなく、ひとつのチャンクを短くすることで対応するべきだ、と訴えてきましたが、この細切りお任せグルグルはその線にそったものです。

一番弱い生徒でも、これなら覚えられるだろう、という程度のチャンクにスラッシュをいれておいても構わないわけです。その生徒はひとつひとつショートアイアンで刻むようなグルグルをし、上位の生徒はドライバーでワンオンを狙うようなショットを打つ、ということになります。

The rationale behind English a-i-u-e-o Exercise is /

that it would be easier for beginners to focus /

on either a new vowel or a new consonant at one time,/

rather than on both at the same time. /

と区切ってみたところ、多くの学生はひとつひとつトライしましたが、なかには2つ3つ行く学生もいました。

高校生くらいなら、本当に細かく、

The rationale /

behind English a-i-u-e-o Exercise /

is /

that it would be easier /

for beginners to focus /

on either a new vowel /

or a new consonant /

at one time,/

rather than on both /

at the same time. /

とやっておいてもいいわけです。

中学生であれば、教科書の1文が短いですから、ほとんどそのまま使って、基礎的な生徒は1文ずつ、できる生徒は2文、3文とチャレンジすれば、よいわけです。

で、最も早い生徒がすべて終わったらどうするって? それはいくらでもやりようはありますよ。 考えてみて下さい。

同じ教材で、もっと難度を上げるには、言うチャンクをその場で教師が指定してそれを
0.5秒以内に言い出さねばならない、とか、こんどはスピード制限をかけて、ひとつのチャンクを2秒で言わねばならない、とかするのが良いでしょう。

2秒で言い終われと言っておいて、もちろんすべての発音をきちんとしないとバツにするのは言うまでもないでしょう。

そうやって初めて、accurate で、 fluent なスピーカーが育っていきます。