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10/18/2019

コーラスリーディングは止めたほうがよい。

最近強く感じていることがある。それは、

「直前に教師が(あるいは録音音声)がモデルを示して、それをリピートさせる時を除き、生徒たちだけでタイミングをとって音読するときは、コーラス(つまり一斉に声を合わせての)リーディングはむしろ害が大きいから止めたほうがよい」

ということである。

どういうことかというと、数十人で声を合わせようとすると、どうしても合わせやすいリズム、すなわち一番下手くそな、非英語的リズムで全員が音読する、ことになるからである。


これはたとえば、ABABの対話文で、教師がAの役、生徒全員がBの役、などのロールプレイなどの時に当てはまる。生徒はB,B,Bのセリフだけを直前にお手本を聞かずに産出するわけである。放っておくと絶対に、ベタベタなダメダメリズムになる。これは悪気がなくてもおそらく物理的・音響学的にそうなる法則なのだと思う。

ではどうするか?「自分で言うときは周りと声を合わせる必要はないよ。周りはきにせず、自分のできるベストな英語的なリズムとイントネーションで言ってごらん。ざわざとなって構わないから、自分のペースで、今の自分のベストで発音してごらん。」というのがいいと思う。

ちかい将来、声を合わせるときの音読と、声を合わせないときの音読の音声の質をデータをとって実証的に比較してみたい。

が、実証をまたず、たぶんこれはそうである。

そして、そういう個人個人ペースになったときの音読クオリティの底上げ、つまりもっとも下手な生徒のレベルをアップしてゆくのは、教師モデルの直後にリピートさせるときの、「そうじゃなくてもっとこう!こう修正してもういちど!」という声かけにまさるものはない。CDに丸投げするような「シャドウイング」ではなく。