一概にいいとも、一概に悪いとも言えません。
音声学(または現実の正しい発音)をきちんとわかっている人が、ピンポイント的に使うのはとても効果的です。
わかっていないひとが使うと逆効果です。 ☓ apple アプル ◯ エァポゥ
また、独立した単語よりも、リンクして発音されるフレーズやチャンクのイメージをつかませるのにカタカナは威力を発揮します。
should have been = シュダベン not at all = ナタトー/ ナトゥトー /ナラロ
again and again = アゲナナゲン / ウゲヌヌゲヌ
もちろん限界をわきまえて、生徒にも、「現実の音のイメージを思い出すためのメモだ」とわからせないといけません。現実の音を教えた上で、それを表記したものとしてカタカナを出すのがよいので、音がなしで、最初からカタカナだけ見て発音するのは、どんなに精緻なカタカナ表記でも無理です。
カタカナと英文字を併用するといいです。 stop = スターッp killed = キオd
カタカナで発音を生徒がメモするのをやみくもに禁止する教師は、弱者の心をわかろうとしない、傲慢な人間だと思います(ヤミクモでなければそうでない場合もあるでしょうが)。あなたは、まったく未知の言語を聞いて、その音をメモするとき、カタカナを使わないですか? IPAで書けますか? 私はもちろん(書くなら)カタカナで書きます。ただし表記を工夫して。
ちなみに、私の最初の著書は、これでした:
『カタカナでやさしくできるリスニング』(研究社)