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9/28/2012

中学授業を50点満点で評価する簡単チェック

◆あいさつで

授業のしょっぱなで、Good morning/afternoon, Mr. XXXX. と言わせて、生徒が無邪気に、

ミスター

といっているのを放っておいて、

MISter   Oo

という英語リズムを教える格好の機会を逃している授業で、まともだったためしはない。

たかがミスターだがされどミスターで、 mister の mis の音節を長く強く高く、 ter を短く曖昧に、というのは、英語のすべてに通じる基本原則。

それをおろそかにしていて、あとの49分がまともだったためしはかつてない。一発で分かる。ああ、この授業は「英語」を教えてない。


A. 生徒が MISterと言っている。日頃から指導されている →10点
B. 生徒が MISTAR と言ったのを、MISter に直す → 7点
C. たんに流す →0点


◆新出単語の導入で(1)

単語の発音をして生徒の繰り返させる時、生徒のコーラスを聞いて


A. 逐一発音に関するフィードバックを、対象を名指してする 「◯◯!! おまえVで上唇使ってるぞ! 下唇を歯!!」 →10点

B 逐一発音に関するフィードバックを全体に、ばくぜんとする 「Vに気をつけましょう」 →7点

C. いっさいしない。声がでてればよい。 →0点

◆進出単語の導入で(2)

新出単語の発音の時、

A ひとつひとつの文字に注意を喚起する → 10点
B やたら勢いでコーラスさせるのみ → 0点


◆コーラス音読で

A 先生の英語はまともで、生徒の英語をそれに近づけるように逐一アドバイスをする →10点
B 先生の英語はまともだが、生徒の英語にはアドバイスはゼロなので、生徒の英語はひどい→3点
C 先生の英語がひどい。もちろん生徒も。→0点

◆授業最後の発表で、

A. それまでに指導されていて生徒の音声はまともであり、それを心からほめる →10点
B.  生徒の発音がひどいので、それを指導して、まともにする機会として活用する → 7点
C 生徒の発音もリズムもひどいが、笑って拍手し、Okay! Thank you!! という。評価シートには、英語自体とういよりも、コミュニケーションができているとか、意味不明のどうでもいい美辞麗句ばかりが並んでいる → 0点

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以上で合計して、

27点以上 ぎりぎり合格

0点 根本的に心を入れ替えてくれ。そのつもりがないなら、子どもたちのために是非、是非、転職してくれ。

結局、手順や活動や小道具は二の次三の次なのである。モデルを示して、それを模倣させて、close enough になるまで持っていく。それだけである。ちなみに、このモデルというのは、「自己表現」させて生徒からでてきた英語の、望ましい音声モデル、という意味も包含している。

小学生から中学生から高校生から大学生から大学院生まで一緒。


その姿勢さえあれば、スキットをやったり実物の写真をつかったりパワポをつかったりゲームをしたりすると、より面白い授業になるが、それがないと、ほかのすべては徒労、労多くして益なしだ。

どうしてそんなシンプルなことができないか意味がわからない。