「英語のアクセントは日本語と違って強弱だ」という例の決まり文句は、やっぱりまずいようである。
実際、専門書によれば、stressの正体は、pitch > duration > intensity の順番でこの3つがくっついている、となっている場合が多い。intensity はどちらかというとどうでもいい、的な記述もある。
日本語標準アクセントでの、箸 と 橋 の関係になぞらえて
record (名) と record (動)
の関係を説明(もちろん母音のqualityとdurationについては補足するにせよ)したほうがいのではないかな、と思い至った。
昨日、citizen という単語で、「ciが強いです」といいながら発音するとどうしても oOo としか言えない学生がいた。
つまり、ある音節、パートを「強く」言う、というイメージができないのである。
だから、これを、
「進歩」「粘度」「今度」
などとと同じ雰囲気で言ってみろ、
という指導をすれば一発で解決するはずだ。
日本語は高低アクセント、だが、英語は高低プラス長短アクセントなんだよ、という指導に切り替えよう。
なお、じゃあイントネーションとのカラミはどうなるの?という質問が出そうだが、
箸? 橋?
と、
record?(名) record?(動)
はパラレルでしょ。