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7/09/2011

オールイングリッシュはいりません

「小学生相手でも、その能力がある先生であれば、オールイングリッシュで授業して、インプット量を確保したほうがいいと思います」とコメントしてきたもと教え子で現職小学校の先生に答えて:


うん。インプットが大事なのはそう。

でも ALL である必要はないんだよね。

現実に目の前に英語ではよくわからん児童がいるときに、せっかく母語を共通にもっている教師が、それを使わずにいるのは時間の無駄なんです。日本語を使ったほうが上達させてやれるのだから。

L1 English ネイティブは、日本語ができないから、「しかたなく」 All Englishでやる「しかないん」です。 カワイソウニ。

われわれは、日本人学習者に対しては、かれらよりすぐれた教育ができるんです。日本語が使えて、かつ英語も使えるから(←と言えるようでないとまずいけど)。

All Englishでやるならやっていても、説明の必要があったらさっと日本語で説明して、また英語に戻る、というスイッチングが大事なんです。だからALLである必要はないんです。

経験から言うと、ALL English にこだわるひとは、日本語を入れるとほとんど日本語だけ、にもどってしまうレベルの低いひとで、

ALL English / 98% English / 85% English / 75% English ....

というふうに自由に調整できるようになると、

ALL ALL と力む必要を感じなくなるんです。

わたしも自分が初心者のうち(教員になって最初の5~8年くらい)は、オール、オール、と力んでいました。

中1から高1まで、ほとんどオールイングリッシュで教えました。オールイングリッシュって、かっこいい、すごいことだ、と勘違いしてたから。

いまなら、もうそうはしないな。

そうじゃないほうが効果があることを知っているから。

オールイングリッシュの定義もいろいろかもね。

たとえば、教材は全部、日本語訳と解説が日本語で詳しく書いてあって、それをみながら教師が英語だけしゃべっている、とか、日本語の板書をしながら、同時に英語でしゃべる、

というのは、文科省的には オールイングリッシュ にあたるのでしょうかね。私がよく、「字幕メソッド」と読んでいるやつね。

英語の授業で、プリントを配ればわかる解説を「長々」と日本語でやる教師はBKです。

和訳を「長々」と言うのもBKです(時間かけないならOKだが)。書かせているのはもっとBKですよ。

でもそれとおなじで、日本語を完全に排除しようとするのもやっぱりBKです。

和訳や解説は出し惜しみせず、最初からとっとと配っておいてもいいでしょうよ。出し惜しみしてどうするんだ?その上で、授業中はたくさん生徒に英語を聞かせ、英語を話させることを考えようよ。

わかってもわからなくても英語で通そうとする、昔の私のような自己満足教師も間違いなくBKです。

英語で通すのが目的になり、英語でやれる内容しか授業で扱えなくなっているのに気がつかなかったんだね。

昔の自分の授業ビデオを見ると、映っている生徒たちに申し訳ない。もっとうまくしてあげられたのになぁ..

でもオールイングリッシュでやってカッコつけていたから、きめ細かい指導ができなかった(しなかった)んだよ..とりかえしはつかないけど..ゴメンよ

せめて今の生徒にはもっといいサービスをするから勘弁してくれ..