驚くべき提案をいただいた講演を本日やってまいりました。
ん〜。。。
一言でまとめてしまうと、アウェー感が半端なかったですね。あそこまでアウェー感があったのは過去にも記憶がありません。
しかし、「会長である自分の英語の要改善点を指摘してくれ」という異例の依頼をされた意味がわかったような気もしました。つまり、もしかすると県の高校英語教育界にある「発音指導を矮小化する空気」「アンチ発音指導の空気」との闘いにおける助っ人?として、解毒剤?いやカンフル剤、もしくは刺客(笑)として、ショック療法的な意味で私を呼んでくださったのか、と。
ちなみに、会長の校長先生による講師紹介は、見事なブリティッシュ系イングリッシュで、使っている表現の高度さや、イントネーションや、流暢さから判断すると、general proficiency という意味ではおそらく非常に英語ができる方でした。「悪い点を指摘してくれ」とおっしゃっていただけのことはあります。ご挨拶が始まって二言三言聞いてすぐ達人であることがわかったので、「え、これはコメントすることないじゃん」と思ったのですが、しばらく聞いていると、あれ、ブルータスお前も、いや先生もですか!?
なにかというと、一部の英語中上級者によく見られる現象である、「世の中すべてRにしてしまう」つまりシステマティックにLをすべてRで発音してしまう、という癖がおありと判明したのです。たとえば college も courage になっていました。
よって予定通り、御本人のご依頼によってのことであると聴衆には説明した上で、そのことを指摘してから講演に入りました。
しかし結果論ですが、その異例のつかみが良くなかったのかもしれません。その後の90分はもう何をどう話しても会場ホールには笑いがほぼゼロ(笑)。くすりとも笑わない客の前でネタを披露している芸人の気分。。。
聴衆との物理的距離も遠いこともあって反応もよくわからず。スポットライトに照らされて視界が悪い中、かろうじて見えるのは難しい表情をしたベテランの先生ばかり。(ただベテランと言っても、いまやほぼ全員が、私よりは年下ですね。)よい精神修行になりました。
そういう少なくとも表面的には圧倒的なアウェー感がある中でも、個々のレベルでは若い先生方 and/or 女性の先生方を中心に共感していただけた部分はあったようにお見受けしました。というか、そう希望的に信じております。英語の授業でも、集団としてのクラスの雰囲気と、個々の生徒の心の中は一致しないことも多いのですから。
今日のお話で、聴衆のなかからひとりでもふたりでも、いやできれば10人でも20人でも明日からタイプ1に宗旨変えしてくれる方がでれば、刺客?として今日出向いただけの甲斐があるというものです。
本日はありがとうございました。