very は Very good! などにも使われる、英語学習のかなり初期のほうで出てくる単語である。この語を学生が発音するのを聞いて気になるのが、
ベリー
あるいは多少まともでも
ヴェリー
というイメージでとらえている者がほとんだ、ということだ。
音声学の本を見ればすぐわかるように、英語では、ストレスの来る音節は強いだけでなく、高く、また長~く発音されるのである。その音節の長さの伸び縮みが、英語的なリズムを作り出すのである。
ver-y
は、
ver-y
なのであって、
ベリーでなくむしろ
ヴェ~ウ リ
というイメージが正しい。
すべての音節を同じ長さで言う「日本語的原稿用紙」のイメージを捨て、文のなかでストレスを受ける音節をはっきりした音価で、強く、高く、長~く伸ばし、それ以外の音節を、イイカゲンで曖昧な音で、弱く、低く、短く言って、「スキップしているような」話し方をするのが英語らしく聞こえるコツなのである。
そして自分でもそういう発音を普段からしているか否かが、そういう英語を聞いたときにどの程度リスニングに成功するか、にも影響するのは当然である。
これは、very だけのミミッチイ話ではなくて、すべての単語、すべてのフレーズ、そしてすべての文に通ずる。
教え子の君たち..というか、オマエラ! 一を聞いたら十を分かってもらわないと。すべての単語について同じことを言ってやるのは無理だぞ。 この前の音声学の授業の教科書に書いてあったろ?そういう知識がまったく実際に生かされていないよ。どういうこっちゃ!?