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12/02/2012

1なら2に、7なら8に。

私が発音に関して完璧主義者である、という印象を持っている人は、先日の

Are you like tennis?  がどれほど悪いんだよ?

という問いかけに戸惑う場合があるらしい。

しかし私の中では、発音はとにかくきちんと、というベクトルと、Are you like tennis? がなんでそんなに悪いんだよ、というベクトルは矛盾していない。両方とも、上を目指しているのは同じだからである。

発音も英作文も目指すものは、自分と同じレベルである。なぜ自分と同じレベルかというと、すくなくとも自分と同じレベルまでにはしてやりたいし、自分を超えたレベルというのは、自分には指導不可能だからである。

そして、発音でも文法でも作文でも、目の前の生徒を1ステップずつ、上達させたい、というのには変わりない。

/r/ができない生徒ならできるようにしてやりたい。/r/ができるようになったら/l/もできるようにしてやりたい。それもできるようになったら、 cars と cards もきちんといえるようにしてやりたい。segmental ができるようになったら、(というか同時でもいいが) suprasegmentalも英語らしくしてやりたい。英語らしくなったら、もっとスラスラ話せるようにしたやりたい。

主語もないような文をかく生徒なら、まず主語をたてるようにしてやりたい。主語と述語を書けるようなったら、動詞の形にも気をつけさせたい。徐々に冠詞や、相なども適切になるようにしてやりたい。短い文が書けるようになったら、徐々に、T-unitも長くしてやりたい。

「どこまで指導すればよいのか、といつも迷います」

どこまで、の答えは、自分と同じレベルを目指して、である。

それは究極の目標であって、個々の生徒に対する指導のレベルは個々に応じて千差万別だ。

目の前の生徒のレベルを1ランク上げてやること。それだけである。

10段階で1の生徒なら、2にすることを考える。8の生徒なら9にすることを考える。それだけである。

自分の生徒は2だ、3だ、と文句を言うのは筋違いだ。伸びしろが大きいのだから、今後の楽しみが大きいのだから。