授業をふたつ観た。
学年は違うが両方とも授業の最後のほうに「発表」があった。3人(3ペア)とか5人(5ペア)とかピックアップして発表させていた。
5つ発表があったならば、一つ目より2つ目、2つ目より3つ目、とパフォーマンスの質が徐々に上がらなければならないと思う。
つまり、一つ目の発表に対して具体的なフィードバックをして、2つ目の発表に生かさせなければならない、という意味である。もし2つ目の発表が一つ目の発表と同じ「誤り」「不十分さ」を伴っていたら、
「さっき言ったのを聞いていなかったのか!?」
という叱責(実際の言い方や厳しさはいろいろであっていいが)があってしかるべきで、またそういうつもりで、一人目に対するフィードバックを全員が受け止める雰囲気、態度を育成する必要がある。
一人目<二人目<3人目<4人目
ならよいが、
一人目=二人目=3人め=4人め
へたすると 3人め>4人め
では、時間の無駄であろう。これでは仮に40人「発表」させてもパフォーマンスが変わらない。あてればあてるだけ、時間の無駄だろう。お手本にすべきレベルでない友達のパフォーマンスを見ているのなら、お手本にすべきパフォーマンスを繰り返し見せるほうがよいであろう。
そして、
一人目=二人目=3人め
であれば、その延長線上にあるのは、
今日のレベル=明日のレベル=明後日のレベル
であろう。
つまり、いくら授業を繰り返してもうまくならない、ということだ。
しかし、すこしであっても、
一人目<二人目<3人め
であれば、あるいはそれを教師も生徒も目指しているならば、
今日のレベル<明日のレベル<明後日のレベル
になるであろう。
世の中の英語教師は、クラス内の「発表」について根本的に考えなおしたほうがよい。
何分かの発表が終わってから、「少し文法もいい加減になっていたから、気をつけようね」と言うだけでは、何も言わないのと同じである。そのコメントを聞いてその生徒はなにも変わりようがないからだ。
やっぱり Freeze Coaching である。その瞬間、その場で笛を吹いてプレーを止めなければ。
あとから言う場合でも、最低限、具体的に指摘して、それを望ましいレベルになるように「やり直させる」のでなければ、「言うだけ、形だけのフィードバック」だ。