音声指導入門
音ティーチング授業DVD
生徒が変わる、英語の「音」の教え方
(アルク)
自分で出演したDVDなのですが、発売されてもうしばらく経つのに、いままで見る暇がなく、きょう初めてゆっくり観てみました。
中学3年生と高校1年生の生徒たち(私とは初対面)を相手に、私の考えるあるべき音声指導を中心とした授業を実演し、かつ解説も加えたものです。
率直に言いますが、これは素晴しいDVDですね。授業の中身が抜群にいいし、生徒たちのリアルな表情によって、「真実」が見えます。
まずモデル授業の部分では、50分間の授業が、各フェイズに分かれて画面に簡単な解説がつきながら展開されます。
音トレーニングドリルを使った帯活動
肉声のみによるオーラル・イントロダクション
CDを併用した本文内容導入
CD音声についての注意喚起
新語の発音指導
きめ細かい音読指導
TFベースのペアワーク
キーワードチャートベースのペアワーク
ペアワークの練習成果をみるチェックアップ
授業の仕上げの短期記憶ディクテーション
などのフェイズで構成されていますが、ある程度、授業を見る目がある先生が見れば、盗みどころが満載です。
授業者本人としては、一斉音読などのときの生徒の音声を教師がどういう表情で、どちらに視線を向けて聞いているか、一斉音声のどの部分にフィードバックをどのようにしているか、に着目してもらうのがよいと思います。
つぎにモデル授業とは別立てにしたグルグルの場面も収録されていて、授業者と生徒個人の間の50センチメートルの空間でどんな空気が流れているのか、フィードバックに生徒がどんな表情で応えているのか、も、目の前で手に取るように見ることができます。
これは仮に私のグルグルを生で見たとしても、教室の後ろから見ていたのではわからず、ずっと私について横で観察していなければわからない細かい部分です。それをカメラマンの人が私と生徒に張り付いて撮影してくれたからこそ見られる映像が詰まっています。
最後には、授業における音声指導のポイントや考え方についてインタビュー形式で私が語っているところがあり、授業を進めるうえで重要な姿勢が理解していただけるようになっています。
音声指導はあまりやっていないので少しでも取り入れたいという先生に、また、オールイングリッシュで授業をしていて、そのため生徒の音声面の明示的な改善指導はしていない先生に、是非見ていただいて、役立てていただきたいビデオです。
是非、ご利用ください。