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6/15/2012

Lは歯にしっかりつけよう

今週は小さな気づき、しかしうれしい breakthrough がありました。

これまで / r / はなんとかできるようになっても、/ l / がどうしてもできない生徒・学生が多い、のに悩んでいました。先週も英語教育系の授業でも、hilly のLが言えない学生が半分ちかくいて、頭を抱えました。別に彼らが特別なのではなく、現職教員でも、Listen が言えずに Ristenになっている場合もよくあります。

で、しばらく前からキンドルで小説を読んでいるのですが、数日前、4歳のLexiもがまだ未発達できちんと / l / が発音できず、/ w / になってしまうので、Derrick という大人が次のようにいって教える場面に出くわしました:

Lexi appeared out of nowhere and said, "That's Tommy. He's bad cuz he makes Jill cry a wot."

"A LLot," Derrick repeated with emphasis on the L sound as he bent down so he was eye level with the kid. "See how my tongue hits the back of my front teeth when I way a word that starts with 'L'. A Lot," he said again so she could see. "A Lot. See? It's easy."

Lexi opened her mouth wide and put her tongue on the back of her teeth like he had done and said, "A Wot. A Wot. A Wot." Then she smiled.

これだ!!

 / l / は、舌先を歯茎につけるのがスタンダードですが、側面をあけていさえすれば、接触の位置はある程度フレキシブルです。

それをこのように「舌を歯の裏側に」と、(音声学には素人の)ネイティブが認識している場合もあるのか、と目からうろこのような気分になりました。

「なんだ、歯につけろ、とまで言っていいのか」と。

歯茎につけるのだと、いくら「側音だ」「横をあけろ」と言っても、どうしても舌全体がたぶん歯茎から硬口蓋にかけて接触してしまって、ぼけたような音しかでないケースが多いのです。それを「歯」にしてみると、よりはっきりと側音性がでるかもしれません。

ためしに木曜日にWill I ... がたくさん出てくるケ・セラ・セラをやる授業で、「Lは舌先をしっかり歯につけて」と言ってみたところ、のコーラスの音があきらかに変わったのです。あきらかに。全員の口からくっきりとしたLの音が。。。。
これまであれだけ歯茎につけろ、と言って変わらなかったのに。。

これはいける!!

歯茎から一歩進んで歯につけることによって、舌の側面が開き、やっと「日本語ラ行音」や「r」とはちがうLの音がでたのでしょう。

これで習慣的に出せるようになれば、徐々にもうすこし自然な歯茎音にもどせばいいと思いますが、すくなくとも初期の「治療」には、有効のようです。

Lが出ない生徒には言ってみましょう。「Lは舌先を歯につけてごらん」