現場教師の矜持
教育実習生で、「教育実習では(必ずしもスバラシイ教師であるとは限らない)指導教員がやれと指示する授業ではなく、自分の信ずるベストの授業を目の前の生徒たちのためにするべきだ」などとほざくバカモノがいる。困った発言である。言い放つだけでなく、実際にそうするのだから、もっと困った。そうしてその結果は、本当にすばらしいスゴイ授業なのだから、さらに困った。しかし考えてみれば、私自身も中学高校で教えていた時代、学習指導要領に沿った授業をしようなどと思ったことはただの一度もなかった。私立だったから指導要領だの指導主事だのという世界とは比較的無縁だったこともあるのだろうが、なにより、自分の仕事は英語(運用)力をつけることであって、その目的のために目の前の生徒に必要なことは自分がいちばんよく知っているから自分が決める、とずっと思っていた。教育実習生なのに実習先の意向を尊重するべきだという建前を無視して授業をするバカモノと、公教育の教員であるのに指導要領に従うべきだという建前を無視して授業するバカモノは、同じ種類のバカモノなのかもしれない。ソシテ、ソウイウバカモノヲ、ワタシハ、フヤシタイ。(もちろん、勝手にやって結果を出すには実力がなければならないが。)