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1/27/2013

初学者の気持ちがわかる「独学事始め」

この1月からドイツ語をゼロから始めてみると、英語に関してはもうわからなくなっている初学者の気持ちというやつが痛いほどわかる。

自分の舌や唇なのに、自由に動かない。エイヤッと構えて力をいれないと/r/が発音できない。

ついつい v を /v/ と発音してしまう。v は /f/なのに。これは英語の初学者が au をついつい /au/と発音し、ou を/ou / と発音してしまうのと似ている。慣れ親しんだスペリングと音の関係についつい引きずられる。

CDの音声は速すぎる。最初はもう少しゆっくりはっきり発音して欲しい。

会話の音声を聞いても、いつか自分がこれが聞き取れるようになっている姿が想像できない。

ちょっと長いともうリピートできない。5語くらいが精一杯。それ以上長いと、考え考えでないと単語が出てこない。

辞書を引くと絶望しそうになる。知らない単語が海のようにあり、自分の知っている単語は砂浜の一握りの砂にも満たない。

知らない単語ばかりなのに、文脈からの推測なんてできないよ。

知らない文は、最初から日本語の意味を教えて欲しい。文法の構造を教えて欲しい。何もわからないのにただ辞書を引いて訳語をつなぎあわせても時間の無駄だろ。

ドイツ人て、本当にこんな「変な」発音を自然にしているのか? 慣れれば自然になるのだろうか。

文字のひとつひとつが表す音がわからなければ発音できない。

ドイツ人に「ドイツ人はソーセージをたくさん食べますか?」と言ったら通じた!!

「お腹が減りました」と言ったら通じた!!

自分で発音できないフレーズは聞き取れない。自分で発音できるようになると聞こえる。

などなど。。。 こういうことを感じてからの英語の授業では、知らず知らずに学生に思いやりが出た、というか、「ほんの短いフレーズ」の read and look up にも四苦八苦する学生や、b と v の発音がつづくと「忙しい」と言って苦労する学生に、まえよりも共感できるようになっている。